「106万円の壁」の撤廃などを盛り込んだ年金制度改革関連法案が20日午後、衆議院本会議で審議入りした。立憲民主党の井坂信彦議員は、年金改革法案の提出遅れと内容の後退について「怒りを込めて抗議する」と述べ、「なぜ重要広範議案である法案の提出がここまで遅れたのか。その責任をどう考えているか」と石破茂首相に質した。
また、井坂氏は当初盛り込まれるはずだった「現役世代の年金の底上げ」が削除されたことを指摘し、「骨抜き法案」と批判。「このままでは、現役世代と若者の年金は最大3割減る」「あんこの入っていないあんパンなどいりません」と皮肉り、法案を「将来の問題から逃げる無責任法案」と非難した。
石破首相は「自民党内で15回の議論を行い、丁寧に慎重に議論を進めてきた」と釈明。また「106万円の壁」撤廃や在職老齢年金の見直しなど、将来の受給者の給付も充実させつつ、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んだとして、「現役世代や若者を見捨てるものではない」と反論した。
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