【8月25日放送 熊野神社・熊野皇大神社】
暑い夏に合わせて「避暑地」として知られる軽井沢から群馬県と長野県の県境にある2社 熊野神社(群馬県)と熊野皇大神社(長野県)をご紹介します!
熊野神社・熊野皇大神社はもとはひとつの神社でしたが、戦後、神社庁が各県に設置されたことから、管理の都合上、2社に分かれたということです。
創建は約1900年前。「碓氷峠の霧に覆われたヤマトタケルノミコトを熊野三山の使い・ヤタガラスが導いたとされ、その感謝を込めて、ヤマトタケルノミコトはこの地に熊野三山の神をお祀りします。それが、のちの熊野神社・熊野皇大神社」というお話が伝わっています。
【神社用語解説】①熊野三山・・・和歌山県にある世界遺産。 熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の総称。
②ヤタガラス・・・足が三本ある熊野三山のお使い。
熊野神社(群馬県)の見どころは「古鐘」。鎌倉時代の1292年に奉納されたもので、県重要文化財に指定されています。 神社に鐘があるのは、今では珍しい光景ですが、熊野神社が神仏習合の影響を強く受けたということがわかります。
熊野皇大神社の見どころは「しなの木(科の木)」樹齢は1000年と伝わります。「科」の語源は「結ぶ・くくる・しばる」といわれ、開運・縁結びのご神木として信仰されています。葉もハート、幹にもハートの切り込みがあり、必見です。
また、室町時代につくられた狛犬も必見!狛犬は、邪気を祓い、神社を守るものだそうです。 シルクロードを通って中国から朝鮮半島の「高麗(こま)」を経て日本に伝わったために「高麗犬(こまいぬ)」と呼ばれるようになりました。
そして、長い歴史の中でたくさんの崇敬を集めてきました。例えば、鎌倉幕府の初代将軍として知られる源頼朝(みなもとの・よりとも)は浅間に狩りのため訪れた際、長雨に悩まされ晴天祈願したと伝わっています。
他にも、「歴史に名高い」新田義貞(にった・よしさだ)の崇敬も篤く 神領を寄進した上で大鳥居を建てたというお話も。
また、戦国武将として人気の真田幸村も、初陣の前に戦勝祈願したと伝わります。