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福島県への移住者が増加 コロナ禍きっかけに若い世代が地方へ 定住を考えるほどの魅力は豊かな自然 (23/12/17 21:00)

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総務省が2023年11月に発表した「移住に関する相談件数」、福島県は1万7267件で全国3位、東北では最も多くなった。前年から4000件ほど増え、これに比例するように実際の移住者も右肩上がりだという。その背景を取材した。 <若い世代が福島県へ移住> 平成18年からの調査で、当初は年間30世帯程度だったが、2022年度は過去最多の1964世帯となった。 年代別で見ると、これまで「50~60代」が定年退職後のセカンドキャリアとして福島に戻るケースが多かったそうだが、2022年度は40代までの若い世代が全体の約7割を占めた。 <選択肢が多のが福島県の魅力> 契機となったのが、新型コロナウイルス。福島県企画調整部・ふくしまぐらし推進課の吉成孝志さんは「コロナ禍で、地方で移住をしてゆとりある暮らしをしたいといった方が、都市部の方々を中心に出てきている。浜通り・中通り・会津と、いろいろな気候・風土・文化が違い、いろいろな選択肢が福島県にはある。海があって山があって、いろいろな地域があっていろいろな顔を持っているというのが福島県の魅力」と話す。 <同じ繰り返しよりも刺激ある生活> 2021年に東京都から移住した須田茉衣子さん、28歳。大学卒業後に、東京のIT系の人材会社に就職。営業セールスはトップと順調にキャリアを積む中で、その道を進む将来に不安を感じていた。 「OLで毎日同じようなことをするというかは、刺激ある環境の中で自分で何かやっていくことに魅かれて、移住を決めた」と須田さんはいう。 <好きなことができる環境> 須田さんは、フリーランスのキャリアアドバイザー。会津若松市にある自宅で、求職者の就職支援や就労のサポートなどを行っている。 第二の人生の地に、なぜ福島を選んだのか?聞いてみると…「スノーボードが一番好きで、ゲレンデがすぐ近くにあるとか、サップのインストラクターもしているので湖があるとか。キャンプとか登山も好きで、近くにできるっていうのがあって、年中楽しめるところ。あと頑張っている人とか、人柄のエネルギーに惹かれました」と須田さんは語る。 <福島の豊かさを存分に> 移住を決意した理由は、福島の大自然。そこに今は新たな刺激も加わった…それがヨガのインストラクター。 もともと趣味で行っていた、ヨガやサップに関する資格を取得し、スポーツジムやスタジオのほか、大自然の中でのレッスンなども実施。福島の「豊かさ」を存分に活用している。 <人も魅力の一つ> 住む前のイメージと、住んでこそ発見できた魅力。新たな人生の中には、福島で出会う「人」の存在も欠かせない。 ヨガの参加者は「とても明るい方なので、すごく元気がもらえる。ずっと会津しか知らないので、ほかの地域の話もいろいろ聞けるし、地元が元気になるんじゃないかな」「夢とか希望とかやる気を与えてくれる。茉衣子ちゃんがいることによって、どんどん若い子たちがたくさん集まってくれて、輪が広がっていくといいなと思う」と話す。 <移住から定住へ> 移住者を対象とする福島県や自治体の補助も、生活の安定を後押し。第二の故郷として福島県に「定住」する予定だという。 須田さんは「心は穏やかになった。東京は人もたくさんいて情報も溢れかえってて、他人と比べてしまったりとかあるけど、取り繕わず、ありのままの自分で生活できて仕事もできて、自然に癒されながら生活できる場所っていう感じ」だと話す。 夢は、福島の自然を存分に感じられるヨガスタジオを開くこと。福島でやりたいことは始まったばかりだ。 須田さんは、自分の移住経験やキャリアアドバイザーとしての知識を生かして、福島への移住者を呼び込むサポートもしていきたいと話していた。 福島県では「ふくしまぐらし」という専用のホームページを開設し、支援制度や全ての自治体の情報も細かく発信している。

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