法改正によって、初めての「火山防災の日」となった26日、北海道南部の北海道駒ヶ岳で噴火を想定した訓練が行われるなど、全国各地で火山防災に関するイベントが開かれました。
そんな中、有珠山に近い洞爺湖でも…。
洞爺湖有珠山火山マイスターネットワーク 阿部秀彦 代表理事
「たぶん、日本で初めて(砂防施設内で保存が)行われた災害遺構だと思います」
北海道内の自治体などで「火山防災」を担う職員が集まり、”学習会”が開かれました。
さらに、「有珠山の主治医」と呼ばれる、この方は…。
北海道大学名誉教授 岡田弘さん
「ある意味でいつ(噴火が)起こっても不思議がない、そういう時期には入っている…」
1人の犠牲者も出さず「奇跡」と言われた、前回の有珠山噴火から24年…。現在の「火山防災」について、もうひとホリします!
「ついに噴火です!3月31日午後1時過ぎです。いま噴火しました」
「逃げて!早く!早く!」
2000年3月31日に噴火した有珠山。
洞爺湖町を通る国道230号線をはじめ、周辺の建物などが破壊されるなど、大きな被害を出しました。
その一方で、地元の住民ら、およそ1万6000人が事前に避難することができたため、噴火による犠牲者は1人もいませんでした。
そうした「教訓」をはじめ、有珠山と共生するため、火山の特性を正しく理解し、”次なる噴火”に備えて活動するのが「火山マイスター」です。
26日の学習会では、全道各地にある活火山周辺の自治体などから職員16人が参加。火山マイスターを始め、有珠山の取り組みについて学び、意見交換をしました。
参加者
「実際に歩いてフィールドワークで(災害遺構など)見させていただいた。そういった経験という形でより意識に残る防災教育というのが(有珠山では)特徴的にされているのではないか」
北海道危機対策課 國田博之 課長補佐
「火山の防災を実践的に伝えるところが、日本の中でもこの洞爺・有珠地域というは非常に進んでいる。ここの取り組みを参考にして、それぞれの山の防災を考えていくということは大事」
地域に根ざして、自然や火山の特性を正しく理解し、ガイドツアーなどを通して、火山防災について語り継いでいく「火山マイスター」。
2008年の創設にも携わり、いまも勉強会などで講師を務めているのが、”有珠山の主治医”こと、岡田弘北大名誉教授です。
前回の噴火から20年を超え、気になる「次の噴火」については…。
北海道大学名誉教授 岡田弘さん
「有珠山は繰り返し繰り返し20~30年ごとに最近少なくとも4回くらいは噴火しているから、ある意味いつ(噴火が)起こっても不思議がない、そういう時期には入っている」
「いつ噴火が起きてもおかしくない」という有珠山ですが、前回の噴火から24年がたち、噴火を知らない世代も増えています。
北海道内の自治体でも、住民に「火山防災」を自分の事として考えてもらうことに「課題がある」と言います。
釧路からの参加者
「(有珠山の)噴火の遺構を見て泥流の怖さや泥流の被害の凄まじさは非常に印象に残りました。雌阿寒岳なお、しばらく大きな噴火の記録がないので、そういった意味で噴火のすさまじさなどを伝えるのは課題に感じる」
洞爺湖有珠山火山マイスターネットワーク 阿部秀彦 代表理事
「噴火とか自然災害を知らない子どもたちがどんどん出てきますので、そういう人たちに向け、この地区ではこういうことが起こるんだと、きちんと正しい知識を伝えていくために(継続して)活動していきたい」2024年08月27日(火) 20時45分 更新
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