新幹線を巡るトラブルがまたしても起きました。
線路上で止まってしまった2台の新幹線。
本来はつながっているはずの連結部分が離れてしまっています。
JR東日本によりますと、6日午前11時半ごろ、東北新幹線下りの「はやぶさ・こまち21号」は、東京都内の西日暮里駅付近で車両の連結部分が分離したため緊急停車しました。
東北新幹線を巡っては、半年前の2024年9月、連結部分が外れて緊急停車するトラブルが起きたばかりでした。
午後1時過ぎ、JR福島駅の窓口には、運転再開を待つ人やチケットを払い戻す人たちが集まっていました。
車両点検のため、東北・上越・北陸の各新幹線が上下線とも運転見合わせになり、混乱が広がりました。
JR長野駅では、大学を卒業してアパートの退去期限が迫っているという人も。
「3日後くらいに退去。（予定が）大幅に狂っちゃう」と話していました。
「イット！」が話を聞いたのは、まさに緊急停車した新幹線の中にいるという乗客の男性です。
連結が外れた新幹線の乗客：
まず新幹線が急停止した、西日暮里駅の付近で。こういう重大な「連結外れ」というのはSNSで知って…。
東京都内を走行中の東北新幹線下りの「はやぶさ・こまち21号」の連結部分が外れ、停車。
当時、車内には乗客合わせて642人が乗車していました。
最高速度は国内最高の時速320km/hに達する新幹線で起きた異常事態。
連結が外れた新幹線の乗客：
運転のめどが立っていないと、2時間くらい待たされた。
各地の駅では、改札前に立ち尽くす人や、駅員に状況を聞く旅行者などで大混乱に。
車両トラブルの発生から2時間ほど経った午後1時半ごろ、JR東京駅の電光掲示板は11時台の表記のままとなっていました。
そして、緊急停車から3時間余りが経った午後2時半前、新幹線が動き出しました。
停車していた「こまち」は、乗客を降ろすために大宮駅への移動を開始。
約10分後、「はやぶさ」も移動を始めました。
車内で復旧を待ち続けた男性は「今、大宮駅に到着しました。だいぶお客さまで混雑しています。いま列車を降りるときに軽食を受け取りまして、それで空腹はひとまず満たせる」と話しました。
脱出することができた乗客から、発生当時の状況を聞くことができました。
新幹線の乗客：
通り過ぎたよ。でもすぐだよね西日暮里。速くなるかなと思ったらストンと止まった。時速は「遅いかな」「走り出したな」「あー止まった？なんだ？」みたいな…。
運行の効率化などを目的に、途中駅で連結・切り離しが行われる「はやぶさ・こまち」。
しかし、2024年9月にも宮城県内を走行中に連結部分が外れるトラブルが発生しました。
わずか半年での2度目のトラブルについて、日本大学の綱島均特任教授は「2回目ということで、非常に異例の状態。走行中に分離できないように回路を改修してるはずなんです。（今後）併結運転ができなくなる可能性が十分考えられる。運行本数も減らさないといけなくなって、利用者が非常に影響を受ける可能性も」と指摘します。
運輸安全委員会は、重大な事故につながる恐れがあった重大インシデントとして調査官を派遣し、詳しい原因を調査すると発表。
JR東日本は、「2024年9月に続き同様の事象を発生させ、お客様にご迷惑、ご心配をおかけして申し訳ございません。原因究明についても速やかに進めてまいります」とコメントしています。
FNNプライムオンライン
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