航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市など)で3日、「入間航空祭2022」が行われた。空自が装備するT-4練習機やC-2輸送機の展示飛行、F-15戦闘機やF-2戦闘機の地上展示などが行われた。同航空祭は多い年で十数万人の観客数が集まる。しかし今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、初めて事前申し込み制として人数を限定。有料(事前申し込み、5000円)の観覧席(30席)も初めて設けられた。
同航空祭には地上に26機、展示飛行13機の計39機が登場。展示飛行では、入間基地所属の中部航空方面隊司令部飛行支援隊、通称「シルバーインパルス」のT-4練習機4機が、ダイヤモンド編隊などを披露。今年は飛行しなかった第4航空団(松島基地)所属の第11飛行隊「ブルーインパルス」に劣らない操縦を披露した。
シルバーインパルスのフライトリーダーを務めた支援飛行隊長、渡辺信行2佐(55)はこの日が約35年間、飛行時間約5000時間のラストフライト。着陸後は消防車の放水アーチの下をくぐって駐機場に。コックピットから降りると、会場から拍手が送られた。シルバーインパルスは平均年齢51歳のベテランぞろいという。
また1979年から約1万7870時間時間にわたって貨物輸送を続けてきたC-1輸送機(29号機)もこの日がラストフライトで、着陸後は放水アーチの下をくぐり抜けた。
このほか展示飛行では、飛行場設備の点検などを行うU-680A飛行点検機、CH-47J輸送ヘリ、陸上自衛隊第1空挺団の隊員によるC-1輸送機からの空挺降下(落下傘降下)なども登場した。警備犬の展示などもあった。
同航空祭は地上展示されていたF-15戦闘機などがそれぞれの基地に帰るため離陸し、幕を閉じた。