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あの動物園と構図は同じ…札幌市に違法建築物3000棟以上 いったいなぜ?

HTB北海道ニュース 60,884 12 hours ago
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ノースサファリサッポロの問題となっている市街化調整区域の無許可建築物。札幌市内には同じような違法建築物が3000以上もあります。そもそも市街化調整区域とは何か、何が起きているのか追跡しました。 《市街化調整区域とは》 建物が無秩序に造られたり、偏った開発が行われないよう都市計画法で、様々な規制が定められています。札幌市は南西部の国有林をのぞくエリアを「市街化区域」と「市街化調整区域」の2つに大きく分けて、「市街化調整区域」では法律が施行される以前からあった建物以外、原則として新たな建設を認めていません。 ■札幌市開発指導課坪田修一課長「どこでもなんでも自分が持っている土地に好きなものを建てて良いとなると、無秩序な市街化という形になっていますし、活動できる場所をある程度まとめた状態でやるのが効率の面からも良い」 札幌市の市街化調整区域は、およそ3万2000ヘクタール。市の面積の3割ほどにあたります。市の許可を得れば、学校や、病院、小売店など公益性の高い建物などは建てることができます。しかし無許可の建築物は、毎年40件のペースで増え続けているのが現状です。 《CASE1 ライブハウス》 おととし、東区の市街化調整区域に建てられたライブハウスです。市が建物の使用停止と撤去を文書などで指導した結果、営業は取りやめとなりましたが、建物は残ったままです。ライブハウスを建てた男性は、HTBの取材に「撤去する意思はある」と答えましたが、時期については、明言しませんでした。そもそも、なぜ無許可建築は起きるのでしょうか。 ■長岡技術科学大学松川寿也准教授「必要な建築の確認申請とか開発行為の許可の申請とか、資格を持っている人はご存じなので、自分で勝手にやっちゃうというのが図らずもというか、知らないでやっちゃったというのは昔からある話でして」 《CASE2 アパート6棟》 違法建築が見つかると札幌市は建物を撤去するよう文書で指導しますが、応じない場合は行政処分にあたる「除却命令」を出します。手稲区の市街化調整区域に建てられた6棟のアパートについて、市は着工段階から工事の停止を求める指導を行いました。所有者が従わない姿勢を明確に示したため、2011年アパートの完成とともに「除却命令」に踏み切りました。しかしその後も入居者を受け入れていることがわかっています。アパートの関係者は「建物の所有者が変わって、新しい所有者は撤去する意思はあるが、費用の問題などから解体のめどが立っていない」と話しています。 《CASE3 自動車整備工場》 厚別区の自動車整備工場です。この工場には30年前に除却命令が出されましたが、いまも営業が続いています。なぜこのような事態が続いているのか経営者に取材を申し入れましたがこれまでに回答は得られていません。市街化調整区域が設定された1970年から札幌市が建物の撤去など指導を行ったのはおよそ4000棟。そのうち除却命令を出したのはわずか6件で、是正されたのは1件にとどまっています。 ■札幌市開発指導課坪田課長「建ってからというのは事後的になってしまうので、対応としてはなかなか是正するのは難しい。法律の趣旨を広くきちんと理解していただくように、何かしらの方策は考えていきたいなと思います」 除却命令に従わない場合、市が強制的に建物を撤去する「行政代執行」という手段があります。しかし執行まで進んだ事例はありません。 ■秋元克弘札幌市長「行政代執行するっていうのは本当に最後の手段であります。この建物を除却しないことによって、何らかのその危険性が伴っているとか、多額の費用をかけて除却をするということになりますので、きちんと市民の理解が得られるようなものになっていく必要がある」 《CASE4 北広島市 リサイクル施設》 北広島の市街化調整区域に建設された産業廃棄物処理施設です。市が最初に建物を確認した2003年は2棟でした。撤去を指導したにもかかわらず、倉庫や休憩所など、14棟に増えたため2009年、北広島市は初めて除却命令に踏み切りました。 ■北広島市都市計画課大西康文課長「建てる前に申請をして建てるという順序で、平成15年当時は何も許可がされていないのに建築物が建っていた。まずはそれを是正してもらうという形。是正の意思が全く見られなかったので最終的に告発まで至った」 札幌リサイクル推進事業協同組合村上真行理事長は、施設を建てる前に道からリサイクル事業に関する許可は得ており、市街化調整区域での建設も違法性がないと主張しています。リサイクル法の法律の中で認められていると思っているし、道から指摘はないと話しました。一方、道はリサイクル事業とは別に、都市計画法に照らし合わせこの場所での施設の建設は、許可していないとしています。 ■長岡技術科学大学松川准教授「窓口が違っているとどっちを信じていいかわからない。手続きを一元化する、ワンストップでやるような仕組みができているとどこかで歯止めを欠けることができるのかなと。やったもん勝ちみたいな状態になっているのはある。いろんな法律を使って事業者に責任を取らせるということにしていかないとと思います」 札幌市厚別区の自動車整備工場ホームページです。札幌市が30年前から撤去を求める除却命令を出している一方で、北海道運輸局は整備工場に指定しています。次に札幌市の入札業者とありますが、市に確認したところ現在は入札業者ではないということでした。そして「解体業の許可」とあります。札幌市の廃棄物事業の担当部署に確認したところ、自動車リサイクル法に基づいて解体業の許可を出しているが「市街化調整区域にあり、市から除却命令が出ている事は知らなかった」ということです。市が建物を撤去せよと指導・命令している一方で、国や市の別の部署が事業の許可を出している構図は、ノースサファリサッポロと同じです。事業者にだけ問題があるとは言えない実態があるのではないでしょうか。 ▼HTB北海道ニュース 公式サイト https://www.htb.co.jp/news/ ▼情報・映像提供はこちらから「イチオシ!!動画ポスト」 https://www.htb.co.jp/news/info.html ▼HTB北海道ニュースのSNS Twitter https://twitter.com/HTB_news Facebook https://www.facebook.com/htbnews/ TikTok https://www.tiktok.com/@htb_hokkaidonews #札幌市 #違法建築 #除却命令 #撤去 #ノースサファリ #市街化調整区域 #北広島 #都市計画法 #HTB北海道ニュース #北海道 #ニュース

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