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『異人たちとの夏』（1988年／約108分）
日本を代表する名脚本家・山田太一の第一回山本周五郎賞を受賞した長編小説を、市川森一が脚色、大林宣彦が監督し、映画化。妻子と別れた人気シナリオライターの、幼い頃に死んだはずの両親との突然の感動的な再会、妖しげな年若い恋人との官能的なふれあいを通し、その奇妙で不思議な体験を、情感豊かに郷愁を誘うファンタジックなストーリーとして描く。第12回日本アカデミー賞優秀賞11部門受賞、うち最優秀賞2部門（脚本賞・助演男優賞）受賞のほか、毎日映画コンクール、ブルーリボン賞など1988年度の映画賞を席巻。なお、同原作をアンドリュー・ヘイ監督が現代のロンドンを舞台に映画化した『異人たち』が4/19に劇場公開される。
キャスト
風間杜夫／秋吉久美子／片岡鶴太郎／永島敏行／名取裕子
スタッフ
監督：大林宣彦
原作：山田太一
脚本：市川森一
撮影：阪本善尚
音楽：篠崎正嗣
ストーリー
妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターの原田（風間杜夫）は、故郷である東京・浅草で幼い頃に死別した若い父母とそっくりな二人（秋吉久美子／片岡鶴太郎）に出逢う。死んだはず、しかし確かに“再会”した母は、原田がまだ12歳の時のままの美しい姿だった。
いっぽう原田はケイ（名取裕子）という女とも出会うことになる。渇き切ってしまった生活のなかに、そっと忍び込んできた儚い幻想。その夏、原田は少年に戻った。父、34歳。母、32歳。そして子供である自分自身は40歳。不思議な時間と非現実の空間が交錯する。しかし原田が出逢い、愛したのはこの世のものではなかった。愛した分だけ死に近づく…。ケイは二人にはもう決して逢わないで欲しいと迫るのだが…。
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