フジ社員説明会は4時間半 社長と会長が謝罪 深いため息、詰め寄る社員も【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年1月24日)
23日、フジテレビの社員向けに行われた説明会は4時間半に及びました。フジテレビのニュース番組では、説明会が行われるスタジオ前から中継を行うなど、異例の放送が行われました。
■クローズドな会見の理由は?
フジテレビ 港浩一社長(72)(きのう社員説明会)
「(会見が)終わって失敗したと思いました。『マスメディアのくせに、なぜカメラも入れないでやるんだ』と。もう本当に言われてみればその通りです。報道の立場であり得ないことをしたんだなと、深く反省しています」
23日、午後5時半から4時間半にわたって行われたフジテレビの社員向け説明会。港社長が口にしたのは、17日に行われた会見の後悔でした。
説明会はフジテレビで一番大きいスタジオで行われました。500席のイスが用意されましたがすぐ満席に。立ち見も出ました。オンラインでの参加者も含めると1000人以上、社員の85%以上が出席しました。
フジテレビの夕方のニュース番組では説明会が行われた会場前と中継を結び、逐一、最新情報を伝えました。冒頭、嘉納修治会長(74)の謝罪から始まった説明会。
フジテレビ 嘉納修治会長
「一連のこの事情でですね、大変皆さまに不安、そしてまた業務上もそうですし、ご心配もおかけしました。本当に申し訳ありません。我々(会長社長)2人のですね、判断とか色んなところが至らなかったところがあると思っています」
一部メディアの参加しか許されず、テレビカメラの撮影が禁止された17日の会見については、このように説明しました。
港社長
「オープンでネット系も入ってくると、不規則発言や彼女のプライバシーが侵害される恐れもあるのではないかという懸念が一番大きく頭を占めて、ああいうクローズドな会見になりました」
フジテレビのニュース番組によると、この説明がされたあと、会場内からは「深いため息が聞こえた」ということです。質疑応答に移り、社長に詰め寄るフジテレビ社員。
フジテレビ社員
「報道や情報など取材現場は、疑念が持たれる人たちに対し、カメラの前で説明責任を果たすように繰り返し強く求めていきました。テレビメディアがカメラ会見をしなかったことで、『報道機関として自殺をした』と言われています」
港社長
「本当に申し訳ないと思います」
■フジテレビ社員「次は出演拒否」
問題を把握していたのは、一部の幹部に限られていたことも分かりました。
遠藤龍之介副会長(68)
「(Q.今回の中居さんの件を知ったのはいつ?)昨年の12月の中旬ぐらいだったと思う」
遠藤副会長
「(Q.社長から報告があったとか役員会で説明が?)いいえ違います。自宅に(週刊)文春さんがいらっしゃいました。たぶん4~5人ですよね。そういうラインより広げてしまうと、情報が外に漏れだす危険性があるので、限られた人数で情報を保有していた」
説明会で事前に社員から集められた質問は200以上に達しました。出席者によると、幹部の責任を追及する声や、涙ながらに訴える人、怒号が飛び交う場面もあったといいます。
説明会が終わったのは午後10時過ぎ。疲れた様子の社員が、続々と帰路につきました。
フジテレビ社員
「会社があのようなお粗末な記者会見を行い、これまで政治家や企業の不正を追及してきた自分たちが、今はとても同じことはできない。視聴者に胸を張って番組を作れないのが悔しいです。時間はかかると思いますが、徹底的にうみを出して視聴者に納得してもらい、フジテレビは変わったと思ってもらえる日が来るまで踏ん張ります」
社内では、こんな話も聞かれました。
フジテレビ社員
「主題歌が決まってたアーティストが、イメージが悪くなるからと取り下げたらしい。CMのフェーズが終わったら、次は出演拒否とかになってくる」
説明会に先立ち、フジテレビでは労働組合への加入が急増。労組は23日、意見書でこう訴えました。
フジテレビ労働組合 意見書
「社内では満足に営業活動や番組制作を行うことが出来ない状況が続き、社内の切迫感は極限状態となっております」
■第三者委員会のメンバーは?
23日午後開かれた臨時取締役会。日本弁護士連合会のガイドラインに沿った利害関係者を含まない第三者委員会の設置が決まりました。議題はこの1点のみでしたが、議論は2時間近くに及んだといいます。
フジ・メディアHD 金光修社長
「第三者委員会を設置するかどうかの議題ではあったが、やはりこの事象が起こったことに関しての対応が、いかがなものだったかというような厳しいご批判を(社外取締役から)いただきました」
第三者委員会は、トラブルに社員が関与したかなど短期間で調査する方針です。
金光社長
「調査委員会を引き受けてくれる弁護士事務所のほうが、3月末までに報告書を出す意思を伝えられました。我々が申し出たお願いをしたわけではありません」
この第三者委員会のメンバーは、利害関係のない弁護士3人で構成されます。
第三者委員会 竹内朗委員長
「フジテレビにとって重要なステークホルダーである、視聴者の皆様、スポンサーの皆様、お取引先の皆様、株主・投資家の皆様、そして従業員の皆様が抱かれている疑問や懸念に対し、説明責任を明確に果たせるよう調査に努めて参ります」
■日枝相談役の「影響力があることは間違いない」
民放連会長でフジテレビの副会長でもある遠藤氏は、問題の背景に“フジテレビの企業風土”があるのではないかと厳しく指摘しました。
遠藤副会長
「フジテレビは少しごうまんという意見を、ネットにもあふれております。私の耳にもそういうことは入っておりました。昨今、企業風土ということも私どもに対しては言われますが、そういうものの改善が必要ということで言うと、かなり根源的なことだなと思わざるを得ません」
およそ30年にわたり社長・会長を歴任した日枝久相談役についても言及しました。
遠藤副会長
「(Q.日枝さんの体制が一新されないと変われない?)すべてのことが日枝が決めているわけではない。影響力があることは間違いない。日枝自身がどうするか、私がここで申し上げることではない。企業風土の中に一部に、私も大多も港も日枝もいることなのかもしれない」
フジテレビは27日に、オープンな記者会見を行うとしています。
(「グッド!モーニング」2025年1月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp