0:00 (1)はじめに
0:25 (2)パニック障害と症状及び治療法
3:05 (3)パニック障害の症状が良くなる順番4段階
3:14 ①パニック発作の改善
3:40 ②予期不安の改善
4:09 ③行動範囲の拡大
4:46 ④薬の必要性の減少
5:23 (4)まとめ
パニック障害は、急な心身の不調「パニック発作」反復の他、予期不安や回避なども生じて生活に影響します。治療をすると一般にはまず発作から改善し、その後予期不安、行動範囲(回避)、抗うつ薬の必要性の順に改善します。
「パニック障害の症状が良くなる順番4段階」について、精神科医が6分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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↓↓内容の詳細は下記になります。
(1)はじめに
パニック障害は、急な心身の不調であるパニック発作が特徴的な精神障害です。その他にも症状があり、生活に影響を及ぼします。パニック障害の症状には一般的に良くなる順番があります。
(2)パニック障害と症状及び治療法
パニック障害は、急な心身の不調であるパニック発作の反復が特徴的です。さらに、発作を予想しての「予期不安」と発作を避ける「回避」という2つの症状が生活に影響を与えます。
治療としては、抗うつ薬の治療を土台にし、不安に慣らしていく脱感作を並行して行います。パニック障害の主な症状は、「パニック発作の反復」、「予期不安」、「回避」の3つです。
パニック障害の主な治療は、薬物療法と系統的脱感作法の2つです。薬物療法では、主に抗うつ薬SSRIを使用し、徐々に症状の改善を図ります。系統的脱感作法は、不安を回避せず、あえて直面して慣らすことで克服を目指す方法です。
(3)パニック障害の症状が良くなる順番4段階
①パニック発作の改善
抗うつ薬SSRIでの治療を続けると、まずはパニック発作から改善していきます。発作の頻度が減り、程度も弱まり、持続時間も短くなります。
②予期不安の改善
パニック発作が減ってくると、次第に予期不安も改善してきます。これにより、発作がさらに起こりにくくなり、症状が生活の中で目立たなくなります。
③行動範囲の拡大
薬の治療によってパニック発作・予期不安はおさまりますが、行動範囲の制限は残ります。系統的脱感作法で、比較的楽な範囲から徐々に慣らしていき、様々な場面で繰り返し練習することで、以前の活動範囲に戻していきます。
④薬の必要性の減少
脱感作で活動範囲が回復してくると、抗うつ薬の必要性が減っていきます。再発に注意しつつ、抗うつ薬を減らし、減らした後に出る不安は再度脱感作で抑えていきます。理想的には、最終的に抗うつ薬を0にし、それでも安定が続く「治癒」の状態を目指します。
(4)まとめ
パニック障害の症状の改善には一般的に4段階の順番があります。1段階目は「パニック発作の改善」、2段階目は「予期不安の改善」、3段階目は「行動範囲の拡大」、4段階目は「薬の必要性の減少」です。可能であれば、最終的には薬なしでも安定が続く「治癒」を目指しますが、再発のリスクが残ることに注意が必要です。
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。