貧乏浪人が、屑屋に売った仏像には五十両の小判が隠されていた。浪人、屑屋、仏像を買い取った若侍。この三者が、俺のではない、こんなものは受け取れぬ、と、逆所有権を主張する。小判が行ったり来たり、行ったり来たり。ようやく見つけた解決策も、ことがなおさら大げさに。最後は大団円におさまろうという人情噺の逸品。志ん生が、味わい深く聞かせます。