能勢電鉄・妙見線の前面展望ビデオです。
川西能勢口駅から妙見口駅までの全区間をリアルタイムで撮影しています。
また、今回は5100系の行先表示器やLED、スカートなどを他形式と比較した映像付きとなっています。
能勢電鉄の妙見線は、川西能勢口駅から妙見口駅までの12.2kmの路線となっています。
路線は短いですが、1913年に開業し、1923年に全通した歴史ある路線で、全線電化となっています。
阪急電鉄とのつながりが強く、1957年からは車両も阪急電鉄の旧型車が導入されています。
開業当時は車両を連結する事も不可能なほどの半径30m以下という急カーブがありましたが、徐々に線形を改良すると共に、連結運転が可能な車両を導入、そして車両も徐々に大型化し、1983年には大型車も運転を開始しています。
始発駅の川西能勢口駅は、阪急電鉄宝塚本線と共同使用駅となっており、改札口も共同、梅田方面と同一ホームでの乗り換えが可能となっています。
川西能勢口駅を出発し左にカーブして阪急宝塚本線と別れると、高架から地上に降ります。
阪急電鉄にはほとんど無いトンネルが多いですが、複線で沿線には住宅地も広がっており、阪急電鉄の支線のような印象です。
実際、通勤・通学輸送も多く、平日朝夕には阪急電鉄の大阪梅田駅と直通する、日生エクスプレスが山下駅まで走る他(山下駅からは日生線に入る)、2017年までは土曜日の朝に妙見急行が走っていました。
途中の山下駅は日生ニュータウンの日生中央駅へとつながる日生線(1978年開業)との分岐駅で、ここではV字型にホームがなっていますが、妙見線の右側のホームに停車します。
川西能勢口駅からは妙見口行きと日生中央行きが交互に発車しており、山下駅ではもう一方の行き先の折り返し列車と乗り換えを可能としてます。
今回は妙見口行きなので、左側には山下駅発の日生中央行きが待ち受けていますが、これが開業当時の車両である1型の塗装を復刻した1500系で、窓枠を木枠塗装にしているため、遠目には旧型車が停まっているように見えます。
山下駅を出ると単線となるだけでなく、沿線の雰囲気は一変し、山の中を縫って走るようになります。
3駅で終点の妙見口駅に到着します。
2面2線の駅ではあるものの、ほぼ1面1線しか使用しておらず、改札機も3台だけのこぢんまりした駅です。
妙見山への玄関口で、妙見の森ケーブルへの乗り換え駅となっています。
今回乗車した5100系は2014年から能勢電鉄へと譲渡された最新形式で、製造から50年以上が経過した1500系(元阪急2100系)の置き換えを目的としています。
2015年にはさらに最新形式の7200系が導入されていますが、撮影時点では5100系が導入途中となっています。
5100系は、元阪急5100系です。
譲渡に伴う改造は、なんとグループ会社の阪神電鉄の尼崎駅にある阪神車両メンテナンスで行われたため、8両編成の阪急車両が、西宮北口から新開地駅経由で阪神尼崎駅へと回送され、ファンの間で「阪神の路線に阪急電車が走った」と話題となりました。
阪急5100系は8両編成ですが、元々4+4両の編成だったため、能勢電鉄向けに4両2本へと分割されました。
ただ、阪急5100系は、製造時は列車種別・行き先表示は標識板方式で、途中で列車種別・行先表示器の設置工事が行われています。
しかし、編成中間に位置する先頭車は列車種別・行先表示器の設置工事が行われないままだったため、公開の譲渡に伴い、同様の工事を実施しています。
その上で、さらに前面と側面の列車種別・行先表示器はLED化、前照灯のLED化、スカートの設置、車椅子スペースの設置、戸開閉予告灯設置、カーテンのデザイン変更を行った他、運転台を能勢電鉄のワンマン運転仕様に変更し、前面窓にワンマン表示も追加してます。
そこで今回は、5100系の外見の比較映像を収録しています。
前面LED行先表示器、前照灯、ワンマン表示、スカート、側面LED行先表示器を、能勢電鉄の他形式や阪急電鉄と比較し、どう変化したのか詳しく見ています。
乗車したのは5100系の4両編成です。
撮影日は2016年2月12日(金)、14時24分川西能勢口駅発の妙見口行きに乗車し撮影しています。
撮影機材は、SONYのハイビジョンデジタルビデオカメラ「HDR-CX720V」です。