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【躁うつ病セルフケア】気分の逆をする【双極性障害、精神科医が6分で説明】

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躁うつ病(双極性障害)において、まず治療の基本は「気分安定薬」の継続ですが、それでも一部「気分の波」が残る場合があります。その際に、気分に合わせて行動するとかえって悪化することあり、うつなら「あえて動く」など、逆をすることが行動的な対策になります。 躁うつ病セルフケア、精神科医が約6分で説明しています。 出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長) こころ診療所吉祥寺駅前 https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所 https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします https://www.youtube.com/c/こころ診療所チャンネル ↓↓内容の詳細は下記になります。 (1)はじめに:躁うつ病で「気分の逆をする」こと 躁うつ病セルフケア。今回は「気分の逆をする」ということについてみていきます。よろしくお願いします。躁うつ病・双極性障害の治療には気分安定薬、リチウムなど気分安定薬の治療が基本になってきます。ただ、それだけでは、どうしても波が、気分の波自体は残ってしまうということがあると、その中で「生活面では日々どういうふうなことに心がけたらいいんですか」という話をよく聞くことがあります。いくつかポイントはあるんですけど、その中で大事なものの一つ。今回は「気分の逆をする」ということについて見ていきたいと思います。 (2)躁うつ病(双極性障害)と、気分の波が残る事 まず、躁うつ病について振り返っていきたいと思いますけれども、これは落ち込み・意欲低下等のうつ状態と、逆に多弁だったり、浪費するなど、うつの逆の症状を出す躁状態、この2つを繰り返す脳の不調になってきます。治療の基本としては、気分安定薬を続けて使うということになってきます。気分安定薬で、躁とうつ、波の大きさは抑えることはできるんですけれども、人によってはなかなか波が残ってしまうことがあります。例えば、人によってはうつ気味の状態が続くと。少し頻度は下がりますけれど、躁気味軽躁が続くという方。あとは波がある状態が続くという方は確かにいらっしゃいます。 (3)「動く」「休む」のそれぞれ長所と短所 では、ここで生活面や行動面で何かアプローチできないかということなんですけれども、ここで2つの行動、「動く」「休む」についてちょっと考えていきたいと思います。 まずは「動く」ということですけれども、それは体を動かすとか話すとか、そういう刺激を多く与えていくという状態になります。こういう刺激は脳に影響を与えますので、刺激によって活動が増える、刺激が活動につながるということがあります。これに関しては、うつの状態の改善には有効。ただ、逆に躁のときは逆効果、もっと躁が悪くなってしまいます。 一方、「休む」ということを見ていきますけど、なるべく頭を休ませて刺激を減らしていくという状態になります。リラックスをはかることによって、穏やかな状態につながっていく。なので躁状態のときに休むというのは改善に有効です。一方で、うつのとき、特に意欲が出ないという時に関しては、それが長期化してしまってあまり良くないということになります。 (4)気分のままに行動すると悪化する この気分の状態と、自然にやっていくとどう動くかというのを見ていきますと、まずうつ状態なんですけれども、意欲が落ちている、興味が減退・減っているということがあるので、基本動きにくい。なので自然にやるとあまり動かない、「休む」という形になってしまいます。そうすると、特にうつ・意欲の低下のあるうつですとそれで意欲は増えませんので長引いてしまう。長期化してしまうということになります。 では、躁状態の時はどうかとみますと、意欲の増加などがあって、動きやすく休みにくい、刺激を多く入れたくなってしまうということがあります。なので自然にやっていくと、もっと動くというパターンになると。となりますと刺激がさらに加わるので、さらに躁状態が悪化するという結果になってしまいます。なので行動パターンに関しては、自然にやるとうつは長引きますし、躁は悪化すると、むしろ悪化してしまうということはあります。 (5)対策としての「気分の逆をする」 なので生活・行動の対策としては、「意識的に気分の逆をやる」ということが対策になってきます。うつであればあえて動く、躁であれば動きたいけどあえて休む、ということになります。そうした時の流れを見ていくと、まずうつの時であえて動きますと、あえてちょっと無理して動くと、それが刺激になると刺激から意欲が出てきます。そうすると次あえて動くことはちょっとやりやすくなって動いて刺激があって、意欲が出るという流れがうまく作りやすくなってくると。では逆に躁状態であえて休むとどうかと言いますと、あえて休むことでリラックスして刺激を減らす。そういうことで、躁状態は少し改善する。そうすると、次はあえて休むことがもう少ししやすくなって、またリラックスしてそれを改善する。こういった流れを作ることができるようになってきます。 (6)あくまで「薬との並行」が大事 ただ、ここで大事なのが、薬を使うのと一緒やる、薬と並行することが大事ということになります。躁でもうつでも症状が強くなってくると、あえて逆をやるというのは非常に難しくなってきます。なので、あくまで一番の根本は薬です。土台は薬です。薬で躁とうつ両方をなるべく弱めた上で残った分を行動の調整、「あえて逆をする」ということで、さらに改善を図っていく、波を減らすということになってきます。 (7)まとめ 今回は「気分の逆をする」ということを見てきました。躁状態だと動きたくなる、うつ状態だと休みたくなりますけれども、これは自然に任せてしまいますと症状は逆に悪化したり、長引いてしまいがちです。対策としては、「意識的に気分の逆をする」うつであればあえて動く、躁だったらあえて休むということをしていきます。これは大事なんですけれども、あくまで重度のときは難しかったり、補助的な方法ですので、一番の土台は薬の治療です。それで残った症状に対して、「あえて逆(をする)」ということをやっていていただけたらと思います。 こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station) 府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695) #躁うつ病 #双極性障害 #気分の波 #気分安定薬 #生活面の工夫

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