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依存のない不眠症の薬6種【デエビゴなど精神科医が9.5分で説明】眠れない|ベルソムラ

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0:05 (1)はじめに 0:38 (2)依存のない薬の長所と短所 3:05 (3)依存のない不眠症の薬6種 【依存のない睡眠薬】 3:17 ①レンボレキサント(デエビゴ) 4:10 ②スボレキサント(ベルソムラ) 5:01 ③ラメルテオン(デエビゴ) 【補助薬】 5:49 ④トラゾドン(デジレル) 6:39 ⑤ヒドロキシジン(アタラックスP) 7:24 ⑥レボメプロマジン(レボトミン・ヒルナミン) 8:21 (5)まとめ 眠れない「不眠症」はうつ病等の症状でもあり発症・悪化リスクでもあるため、早期対応が必要です。一方睡眠薬にはどうしても「依存」の心配が付きまといますが、最近では「依存がない睡眠薬」などの選択肢もあります。 「依存のない不眠症の薬6種」につき、精神科医が要点を約9.5分の動画にまとめています。 出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長) こころ診療所吉祥寺駅前 https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所 https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします https://www.youtube.com/c/こころ診療所チャンネル ↓↓内容の詳細は下記になります。 (1)はじめに 心療内科、精神科の薬。今回は「依存のない不眠症の薬6種」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。 不眠症はうつ病などの症状のこともあり、また不眠が続くとうつ病などの発症悪化にもつながります。 そのため早めの治療が大事ですが、睡眠薬といえばやはり「依存」のことが心配になります。 では、不眠に使う「依存がない薬」にはどんなものがあるでしょうか。 今回は「依存のない不眠症の薬6種」についてやっていきたいと思います。 (2)依存のない薬の長所と短所 「効果などの弱点をどう補うか」がポイントです。 <不眠症とは> 不眠症は、さまざまな原因・背景で発生する「眠れない」状態です。 続くと心身の不調の原因にもなるため、早めの対策が必要です。 近年では依存がない薬も選択肢になってきています。 <ベンゾジアゼピン系睡眠薬とは> 以前ですと「睡眠薬といえばベンゾジアゼピン系」の睡眠薬でした。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬は即効性のある睡眠薬で、効果が非常に明確です。 そして、様々な持続時間の薬があり、寝付けない・途中で目が覚めるなど、様々な不眠に対応可能です。 そして合う薬であれば、朝残らず体への負担も少ないのが長所です。 しかし、弱点は「依存と耐性」になります。 <ベンゾジアゼピン系の依存と耐性> まず「依存」ですが、これは体が慣れてしまい減薬や中止が難しくなる事です。 また「耐性」は、薬に徐々に体が慣れて同じ量だと効果が弱まり、必要量が増えやすいことです。 これらが近年問題視され、使用には慎重になってきている流れがあります。 <不眠への依存がない薬> 以前から一部の抗うつ薬等を「補助薬」として使うことがありました。 その中で、近年「依存がないタイプの睡眠薬」が3種類開発されました。 <依存がない薬の長所と短所> 長所は「依存がない」、その結果「安心して使い始められる」ことです。 一方、短所は「効果が鈍い(弱くかつ爽快感がない)」および「朝が残りやすい」ことです。 <対策→生活などで補う> 依存がない薬は、単体では「効果の弱い」等の弱点があります。 その分を例えば「睡眠衛生などで補っていく」対策があります。 睡眠環境・考え方・リラックス法など、さまざまな角度でアプローチして改善を図っていきます。 (3)依存のない不眠症の薬6種 「状況や相性などで使い分ける」のがポイントです。 【依存のない睡眠薬】 ①レンボレキサント(デエビゴ) 特に寝付きに効果がある薬です。 <レンボレキサント(デエビゴ)とは> これは「オレキシン受容体拮抗薬」という種類で、その中で持続時間が短めの「依存のない睡眠薬」です。 特に「入眠困難」寝付けないことに対して、有効性を期待します。 一方、依存はない一方で効果には個人差があり、朝残りにくい一方で「中途覚醒」が時に残ります。 <使う場面等> まず「寝付きが悪い時」に使うことがあります。 人によって「適量」は差があり、少量2.5mgから最大10mgまで適量を探りつつ調整します。 そしてその中で「中途覚醒」が続く場合には、補助薬の「トラゾドン」追加などを検討します。 ②スボレキサント(ベルソムラ) 「特に睡眠の持続に対して効果を期待する薬」です。 <スボレキサント(ベルソムラ)とは> これも「オレキシン受容体拮抗薬」で、その中で持続時間が長めのものです。 特に「中途覚醒」途中で目が覚めてしまう場合に効果を期待します。 これも依存がない一方で効果には個人差大きく、特に朝にだるさが残る方がいます。 <使う場面等> 不眠のタイプとしては「中途覚醒」途中で目が覚めたり、「浅眠」眠りが浅い方に使うことが多いです。 この薬は使う量は原則大人の方だと20ミリという「1段階」です。 そのためもし無効もしくは「朝残る」場合は別の薬への変薬を検討します。 ③ラメルテオン(ロゼレム) これは「生活リズム改善にも効果を期待する薬」です。 <ラメルテオン(ロゼレム)とは> これは日中のリズムを司る「メラトニン」と類似した薬です。 安全に使用でき、生活リズムを改善する効果も期待します。 一方で効果は弱く、効果の出方も個人差がかなり大きいです。 <使う場面等> 特に「生活リズムの乱れを伴う不眠」に対し効果を期待します。 また、安全性を重視する時に安心して使える薬です。 一方で、効果は個人差が強いため、無効時は他の薬を検討します。 【補助薬】 ④トラゾドン(デジレル) これは「むしろ眠りに特化したタイプの抗うつ薬」です。 <トラゾドン(デジレル)とは> これは以前から使用可能な「抗うつ薬」の一つです。 しかし、抗うつ作用よりむしろ眠りの改善に特化したもので、依存なく量の調整も可能です。 一方で、「日中のだるさ」は特に量が増えると出やすく、適量はかなり個人差が大きいです。 <使う場面等> 不眠の種類としては「中途覚醒」途中で目が覚めたり、「浅眠」眠りが浅い方に効果を期待します。 効果の違いから「レンボレキサント(デエビゴ)」と併用しやすい面があります。 「だるさ」を見つつ少量から徐々に増やし、適量を探ることが必要です。 ⑤ヒドロキシジン(アタラックスP) これは「眠気を誘う抗アレルギー薬」です。 <ヒドロキシジン(アタラックスP)とは> これは以前から使用可能な「抗アレルギー薬」の一つです。 緊張を和らげて眠気を出す作用も期待します。 そして、人によりだるさが出やすい等、効果・副作用に個人差や相性が大きいです。 <使う場面等> 不眠の種類としては中途覚醒や浅眠に効果を期待します。 比較的高齢者の方に使うことが多い薬でもあります。 「だるさ」を見つつ少ない量から徐々に増やし、適量を探っていきます。 ⑥レボメプロマジン(レボトミン・ヒルナミン) これは「強い眠気が出る抗精神病薬」です。 <レボメプロマジン(レボトミン・ヒルナミン)とは> これは眠気・だるさの目立つ「鎮静作用」の強いタイプの抗精神病薬の一つです。 統合失調症に使う事は減り、最近ではうつ病等での「重度不眠」に使うことが多いです。 効果は強い一方、非常に「だるさ」などは強く、その相性を見る必要があります。 <使う場面等> うつ病などへの「重度不眠」に対して使うことがあります。 特に他の薬でなかなか効果不十分な場合、病状が切迫している時など使います。 「だるさ」は非常に強いことに注意しつつ、少量から始め、必要時徐々に増やし適量を探ります。 (4)まとめ 今回は心療内科・精神科の薬「依存のない不眠症の薬6種」について見ていきました。 従来の「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」は依存のリスクがあるため、以下6つのような依存がない薬も選択肢です。 【依存ない睡眠薬】 ●レンボレキサント(デエビゴ) ●スボレキサント(ベルソムラ) ●ラメルテオン(ロゼレム) 【補助薬】 ●トラゾドン(デジレル)抗うつ薬 ●ヒドロキシジン(アタラックスP)抗アレルギー薬 ●レボメプロマジン(レボトミン・ヒルナミン)抗精神病薬 ただしこれらの効果はやや「鈍い」面あり、睡眠衛生など「薬以外の」対策を並行することが大事です。 こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station) 府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695) #不眠症 #眠れない #睡眠薬 #デエビゴ #依存がない   【解説者】 医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎 精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医) 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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