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発達障害の診断について解説します #ASD #ADHD #早稲田メンタルクリニック #精神科医 #益田裕介

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<本の紹介> 2022/8/5 精神科医の本音 (SB新書) 益田 裕介 https://www.amazon.co.jp/dp/4815616221/ 2022/8/22 精神科医がやっている聞き方・話し方 益田 裕介 https://www.amazon.co.jp/dp/4866801921/ 光トポグラフィー(近赤外線分光法:Near Infrared Spectroscopy: NIRS)の保険対象疾患 の精神疾患への適応拡大の要望書 https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/20130721_nirs.pdf rTMS(反復経頭蓋磁気刺激装置)の適正使用について【注意喚起】 https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/rTMS_20200919.pdf 00:00 OP 06:15 DSM-5の診断基準 09:05 心理検査 12:01 QEEG、光トポグラフィ 15:14 どこからが病気? 本日は「発達障害の診断およびその流れ」を解説します。 普段僕はどういう風に発達障害を診断しているのか、そして治療に結びつけているのかを解説できればなと思います。 皆さんは、発達障害の診断は難しい、人によって言うことが違う、ドクターによって言うことが違う、インターネットでも書いてあることが違うなど、混乱していると思います。 きちんとしている病院だったら心理検査をする、きちんとしているところだとQEEGや光トポグラフィーなど特殊な検査器具を使って正確に診断してくれる、と思っているかもしれません。 たぶん混乱されている方が多いと思います。 今回はオーソドックスな診断のスタイルをきちんと説明しようと思います。 ■DSM-5の診断基準 基本的には発達障害のみならず、現代的な精神科はDSM-5という診断基準に基づいて診断されます。 ガイドラインに沿った診断の仕方が良いのか悪いのかというのは賛否あります。 ですが一応、主流派の意見としてはこれに基づいて診断しましょうということになっています。 DSM-5に基づく診断の仕方は何かというと、誰が診断しても誤差が生じないように診断マニュアルが作られています。 例えば、ADHD・注意欠如多動性という病気は、主に不注意と多動性・衝動性という症状から成り立ちます。 この「不注意」の項目で、9つのうち6つ以上が当てはまっていれば、「不注意」という病的な症状があると考えます。 例えば「学業、仕事、または、他の活動中にしばしば綿密に注意することができない。また不注意な間違いをする」これがマルかバツかということです。 その例として、細部を見過ごしたり見逃してしまう、作業が不正確である、sとあります。 例えばテストに自分の名前を書かずに提出してしまうことがしょっちゅうないですか、とかそういうことです。 これらが9つのうち6つ以上ある。 他に、多動性・衝動性に関することが9つのうち6つ以上ある。 例えば「ソワソワしていませんか」「座っていられないことがありませんか」「行列に並ぶことは苦手ですか」などいろいろ聞きます。これらの項目に当てはまったらADHDということになります。 ASD・自閉スペクトラム症も同じです。 コミュニケーションの難しさがありますか、興味の偏りや儀式行為、何度も同じことを繰り返してしまうなどありませんかと聞いて、この項目にあてはまったらASDということになります。 診断基準が決まっているので、基本的にはこのマニュアルに沿ってやれば、経験のある精神科医であれば誰でも診断ができるということになっています。 マニュアル通りに聞いていても、ちょっとニュアンスが伝わりにくかったり、わかりにくいこともあります。 なので普通の病歴をきちんと聞きます。 これまで困っていたことや今の困り事をきちんと聞いたり、子供の時とか生い立ちの話も聞きます。 これは診断基準に当てはまるか当てはまらないかを、もう一回点検するために聞いているということでもあるし、同時に他の病気の可能性はないのかを確認するためにも聞いています。 精神科の診断というのは、発達障害のみならず、うつ病であろうが統合失調症であろうが、躁うつ病であろうが人格障害であろうが、基本的には病歴をしっかり聞いて、その上で診断基準に当てはまるかどうかを判断します。 他の病気の可能性を除外するために、例えば採血しないとわからない病気、甲状腺機能低下症や身体疾患は採血で除外しないとわからないこともあるので採血をしたり、てんかんは脳波を取らないとわからないので検査を行うこともあります。 それから、少しわかりにくいのがWAIS(知能検査)です。 知的障害であれば、生い立ちや学歴でわかったりしますが、境界知能になるとちょっと怪しいことがあるので、それはWAISを取って判断することが多いかなという感じです。 これが基本的な精神科の診断の流れです。 経験のある精神科医が、マニュアルを用いてやっているということです。 基本的にはここだけで診断ができます。 初回で診断ができることもあれば、初回の診察室の様子だけだとわからず何回か診ないとわからないという人もいます。 本人の言うことも変わってきたりするので、これまでの困り事や子どものときの様子など、何回か診察しないとわからないということもあります。 ■心理検査 では、心理検査をするかしないか、他の心理検査をする必要がありますかとか、Connersもやる必要がありますかとか、これは実際何とも言いがたいです。 病院によっては心理士さんがいるとか、心理検査をする体制があれば検査は取れます。 ウチは全然取れません。僕しかドクターがいませんし、心理士さんもカウンセリングが入ってしまって心理検査はなかなか取れないのでやっていません。 僕は操作的診断で診断できると思っているので、基本的には取りません。 ではなぜ心理検査が必要なのかということですよね。 心理検査がなければいけないという人たちがどうしているのか。 専門家であればあるほど、「心理検査をした方が良い」と言うのはなぜかということです。 これはポジショントークも入っています。 自分たちがその心理検査を研究してきたし、そこにアイデンティティがある。 発達障害は比較的新しい病気です。 他の人たちが発達障害をよく知らないときに、自分たちが心理検査を用いて研究してきた。これが正しいと思って研究してきたし、これが正しいと思っているから臨床してきているわけです。 そういう熱意のある人たちだから、そういう言葉になっていく部分はどうしてもある。 熱意があればあるほど、DSM-5だけで診断をしている人たちがダメなんじゃないかと思ってしまう部分もあります。 でも現実的なことを言うと、なかなか心理検査までは行かないというのはあります。 もう少し深い話をすると、心理検査みたいな客観的な図表、客観的な面接構造を作らないと、きちんと話を聞けないんじゃないか、という考え方の人もいます。 僕は患者さんは言うことが変わるし、心理的検査をしても言うことはコロコロ変わるものだと思うから、何回か話を聞きながら、なんとなく全体の流れでわかっていけばいいんじゃないのと思うタイプです。 ですが、人によってはそれだと誤差が出るし、間違いが起きるかもしれないから、きっちりと決められた基準で決められた質問方法で話を聞いていかないと、正しい診断をできないんじゃないか、客観的な見方はできないんじゃないか、と考える人たちもいます。 心理士さんの中でも、特に心理検査は心理士さんたちはすごく勉強して学びますから、心理検査に重きを置いている人たちはたくさんいると思います。 研究畑出身の人がよりそう思うと思います。 そこでポジションによって結構意見が違ったりします。 ですが、最低限やらなければいけないことの中には含まれていません。 ■QEEG、光トポグラフィ では次にQEEGです。 脳波検査や光トポグラフィーはどうなのか。 そこからの流れでTMSという磁場療法はどうなのかというと、これもまだまだ臨床レベルとは僕は思えません。 研究レベルの話です。 研究レベルで、もしかしたらわかるかもね、わかりますよ、という論文がいくつか出ています。 そのレベルなので、まだまだ臨床的にどうなのということがあります。 それは検査もそうだし、磁場療法もそうです。 概要欄続きはこちら(字数制限のため) https://wasedamental.com/youtubemovie/6446/#c01 ------------- 発達障害を疑うヒント https://youtu.be/688URJmniR4 ------------- 【メンバーシップ】 このチャンネルのメンバーになって特典にアクセスしてください: https://www.youtube.com/channel/UC7C5oRm6cGgbjJdPPEVeNMA/join オンライン自助会のHP https://crimson-panda-f74.notion.site/1ab9b16c165a47c487faa553bd3c133c スマホアプリからだとメンバーになることができません。 PCもしくはブラウザから申し込んでください、すいません… https://youtube.com/shorts/xfJ9ks-ftfg?feature=share 【精神科医がこころの病気を解説するChとは?】 一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。    早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介 【自己紹介】 益田裕介 防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。 趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。 2020年6月5日より断酒継続中。 【参考】 厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/ カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/detail/3509 倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb130991f3fa4 【コメントについて】 ・コメントは承認制です。誰かのコメントに返信されているものは誤解される可能性もあり、基本的に承認されません ・コメントは益田が目を通していますが、手が回らず、質問にはお答えできません。ハートマークもつけてません。 ・(のちのち)自分や他人を傷つける可能性のあるものは承認されません ・他の人への返信も原則禁止です。共感的なもの、相手に役立つものは一部、許可しています。短い時間で判断しているので「どうしてこれがダメなの?」みたいなものもあると思いますが、それはこちらのミスであることも多いです。ご了承ください。 【取材対応。テレビや雑誌、Webメディアの人へ】 気軽にご相談して下さい。 [email protected] 方針についてはこちら https://youtu.be/esgbyuhTvRo 【動画制作の裏側はこちらから】 https://www.youtube.com/channel/UC9WXfmJQZVItKASe68--PJg

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