2022年9月10日、日本百名山の活火山「日光白根山」に登りました。日光白根山の標高は2578m、関東以北で一番高い山です。ロープウェイを使って気軽に登れるコース、金精峠や湯元から登るハードなコースなど、色々な登り方が楽しめるポピュラーな山でもあります。今回は、時間を気にせず駐車場から徒歩で登れる上、弥陀ヶ池や五色沼などの景観を楽しめる「菅沼ルート」から山頂を目指しました。さらに、登頂後は絶景を楽しみながら五色沼の外輪山を周回します。
今回も多くの時間をガス切れ待ちと撮影に費やしておりますので、活動時間は参考になさらないでください。
【お知らせ】
★4Kに対応した編集をしています。メインカメラは4Kで撮影しておりますが、一部のシーンは4K非対応のカメラで撮影しておりますのでそれほど画質が良くありません。薄暗いシーンは光量不足により手ブレしていて見苦しい場面などがあります。ご承知おきください。
【チャプターリスト】
0:00 オープニング・登山口へのアクセス
1:38 菅沼コース登山口~弥陀ヶ池
4:34 弥陀ヶ池~白根山山頂
9:06 白根山山頂~避難小屋
13:13 避難小屋~前白根山
17:05 前白根山~五色山~五色沼
20:57 五色沼から下山・エンディング
【登山口までのアクセス】
東京方面から日光白根山のある奥日光へ向かうには、
①関越自動車道の沼田ICから国道120号
②東北自動車道→日光宇都宮道路の清滝ICから国道120号
の2つの行き方があります。どちらから向かうにしても国道120号沿いにある菅沼キャンプ場を目指し、その向かいにあるレストラン「菱屋」の左に有料の駐車場の入り口があります。
【駐車場情報】
お店の駐車場は無料ですが営業時間外はロープで閉鎖されるので、登山の場合は有料駐車場に停めます。「菅沼ルート登山口有料駐車場」は料金1000円。入口の小屋で料金を支払います。管理の方が不在の場合はポストに投入します。駐車中や出庫時の支払いチェックはありませんでした。トイレはお店の物が借りられます。小屋の奥に続く砂利の坂の両側に駐車します。入口付近の数台分以外は斜面に横向きに停めることになるので車が水平にならず、車中泊には向いていません。
その駐車場から砂利敷の林道を車で1,2分奥へ行くと登山口があり、そのすぐ裏に17台ほど停められる駐車場があります。「社有地のため有料」の標示があります。地面は砂利で舗装され水平な上、ロープで区分けするなど管理が行き届いている感じでした。近くにトイレや水道、店などはありません。この駐車場までの林道は多少の凸凹はありますが、普通車で問題なく通行可能でした。トイレや水道の有無を気にしない場合はこちらの駐車場の方が静かで登山口も近いのでおすすめです。
なお、どちらの駐車場も携帯の電波は一切ありませんでした。
【ルート概要】
①菅沼登山口~弥陀ヶ池(CT:1時間50分)
菅沼駐車場から砂利の林道を数分歩くと右手に出てくる大きな看板から登山開始。始めは平坦な林の中を歩きます。広々と開けた林なので、踏み跡をよく見て歩かないとコースを見失いそう。
なだらかな道はすぐに急登に変わります。手を使うほどではありませんが急な岩場もあります。針葉樹と苔と岩が美しいしっとりした森の中、標高をあげていきます。登山口から約500mの標高差を登り切ると、目の前に豊かな水をたたえた弥陀ヶ池(みだがいけ)が出てきます。日光白根山の雄々しい岩峰が映った弥陀ヶ池を見ると疲れが吹き飛びます。池の水はとても透明度が高く、サンショウウオも泳いでいました。池の脇を進んで行くと休憩に適した広場もあります。
ちなみに弥陀ヶ池付近ではクマの目撃情報もあります。特に人の少ない時間帯などは対策をすると安心です。
②弥陀ヶ池~日光白根山山頂(CT:1時間10分)
弥陀ヶ池の広場は分岐になっています。左に進むと20分ほどで五色沼へ行けますが、まずは山頂を目指して右へ。10分ほど登るとまた分岐が出てきて、右は座禅山、直進は七色平方面、左が白根山山頂です。
この分岐を左折し、白根山本峰に取り付きます。ここから山頂までの標高差は約300mですが、上部に行くほど傾斜が急になり、最後は両手両足で岩を攀じ登る場面もあります。一つのピークに登り切り、火口のような窪地を越えると日光白根山山頂(2578m)に登頂です。
山頂からは男体山や中禅寺湖、尾瀬の燧ケ岳や至仏山、谷川岳や浅間山など、名峰の数々が眺められます。この日は雲が多かったため男体山の裾野と中禅寺湖の一部、一瞬女峰山が見えただけでした。
山頂周辺はいくつものピークや火口が寄せ集められたような複雑な地形をしています。ロープウェイ側のピークに小さな社「奥白根神社」がありますが、トイレや山小屋、水場はありません。
③日光白根山山頂~五色沼避難小屋(CT:1時間半)
奥白根神社の前が分岐になっていて、右はロープウェイの駅へ下る道、左は五色沼へ下る道です。分岐を左に進み、絶景に向かってザレた斜面を下っていきます。しばらく高木のない眺めのいい道が続き、さらに下っていくと樹林帯になります。開けた谷間に出ると左手に赤い屋根の避難小屋が見えます。
無人の避難小屋にトイレや水場はなく建物自体も年季が入った様子でした。寝床が2階建てになっていて充分な人数が寝泊まりできそうですが、清潔さや快適さは期待できません。避難小屋の前を直進すればすぐ五色沼に出るので、時間や体力に余裕がない場合はそちらのルートでも楽しめると思います。
避難小屋の左に入っていく道が外輪山の稜線に至る道です。標高差100mほどの樹林帯の急登を登ると明るい稜線上に飛び出します。
④外輪山(前白根山・五色山)~五色沼(CT:約1時間)
外輪山の稜線上は展望が開けており、左手には五色沼越しの日光白根山、右手には男体山や中禅寺湖を眺めながら歩くことができます。稜線の先に見える赤茶けた岩のピークが前白根山です。道端に咲くコマクサなどを眺めながら砂礫の急登を数10m登ると前白根山山頂に到着します。山頂標を過ぎて下っていく道は湯元の登山口へ至る道です。山頂標まで来たら来た道を少し戻り、再び外輪山周回コースを進みます。ここから五色山までの稜線は特に眺めがよく、五色沼と日光白根山の全景が見渡せます。
前白根山から30分ほど稜線を進み、坂を登り切ったピークが五色山山頂です。この山頂からは金精峠や湯元に下る道が分岐します。特に金精峠への道は登山道も荒れ気味で上級者向けのコースです。金精峠登山口の駐車場は無料で停められ登山口へのアクセス良好ですが、こちらのルートを通る場合は登山道の状況をよく下調べして検討することをお勧めします。
五色山から笹の稜線を20分ほど進むと、右は弥陀ヶ池、左は五色沼に向かう分岐が出てきます。せっかくなので五色沼のほとりに向かうべく左折します。この分岐から下っていく道がとんでもない斜度のザレ場で、転倒や落石の危険大。通行される際には注意が必要です。この傾斜を下り切ると五色沼のほとりを横切る道に突き当ります。
五色沼の北岸からは、五色沼の向こうに日光白根山が堂々と鎮座している絶景が眺められます。風がなければ逆さ白根山が拝めるかもしれません。
⑤五色沼~弥陀ヶ池~菅沼登山口(CT:2時間)
五色沼から弥陀ヶ池へ向かうには樹林帯の道を標高差100mほど登り、開けた峠を越えていくことになります。登山終盤での登り返しが体に堪えます。弥陀ヶ池からは来た道を登山口まで戻ります。
【感想】
雲が多く展望があまり効かない日だったので、周囲の山々があまり見られなかったのは残念でした。しかし、雲で隠れていた白根山本峰が突然現れたり、鈍色の五色沼が日光が降り注いだ瞬間にパッとエメラルドグリーンに輝いたり、大自然の変化が楽しめる一日でした。
菅沼ルートは、弥陀ヶ池到着まではやや単調な山道が続きますが、弥陀ヶ池から先はずっと変化に富んだ登山道を歩くことができます。比較的コンパクトに火山らしいダイナミックな地形を楽しめる素晴らしいコースです。
特に前白根山から五色沼までの外輪山歩きは展望もよく最高です。山頂までのピストンだけでなく、余裕があれば是非外輪山も歩いてみてほしいと思いました。
【BGM】
Song2,3,6,7 :from MATSU(https://www.youtube.com/c/MATSU_MA2Sound)
Song4: Green Forest - Riot(YouTube Audio Library)
Song5: Kevin Graham - Breaking Through(Vlog No Copyright Music)
Song8: Water Lily - The 126ers(YouTube Audio Library)
Song9: Roman Müller - Easy Life (Vlog No Copyright Music)
【YAMAP活動記録】
https://yamap.com/activities/19486968
#日本百名山
#日光
#日光白根山
#菅沼
#五色沼