【特集】親子三代がつなぐ思い お茶を引き立てるフレンチのような〝季節のお菓子〟【この町で~愛される老舗~|新潟・見附市】スーパーJにいがた2月28日OA
見附市で約70年続くお茶屋さん。親子3代でその歴史をつなぎ、茶の味を引き立てる菓子作りにも挑戦。『茶』をいかした新たな名物と、代々受け継ぐ思いを取材しました。
見附市で70年近い歴史を持つ「茶舗 抹茶茶房 夏目庵」。
■富山詠美アナウンサー
「こんにちは、よろしくお願いします!目元の優しい感じが似てらっしゃいますね。」
出迎えてくれたのは、2代目の守本美幸さん(64)と3代目の尚規さん(33)。親子で店の看板を守っています。
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「(Q.毎日お茶を飲まれますか?)毎日飲んでいます。朝ごはんの後と、10時と15時と。」
煎茶やほうじ茶など、全国から取りそろえた8種類のこだわりのお茶が並んでいます。
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「こちらはほうじ茶で“玉露かりがね”と言って玉露の茎の部分を使った煎茶ですが、玉露の甘みや旨みがよく出ている。」
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「今日は美味しくいれられたかも。茶碗や急須を温める。あとは湯冷まし。その後にチクチク注ぎっていうんですかね、チクチクチクチク。そうすると濃さも均一ですし、美味しい茶葉の味が均一になって。」
約70年前に、美幸さんの両親・夏目正吉さんとミサヲさんが『夏目茶店』として創業。当時は、お茶以外の商品も扱っていたそうです。
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「実は本屋さんもやってたんですよ。」
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「こっち側に茶箱があって、本棚があって。」
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「小学校が近かったので、文房具もやろうかと。」
9年前に、現在の『夏目庵』に改名。3代目・尚規さんは、フレンチの鉄人・坂井宏行氏のもとで修業した経験をもとに、毎月お茶を引き立てる〝季節のお菓子〟を提供しています。
2月は『リンゴと長岡の酒かすを使ったクランブルケーキ』。この日も常連さんがやってきました。2月は春をイメージし、ひな人形が描かれた茶碗で抹茶を提供しています。
■週2回通う常連
「お菓子も美味しかったし、お茶もおいしかったし飲みやすかった。(Q.魅力は?)2人の人柄。このお茶よりも人柄。」
菓子作りで大切にしているのは、〝お茶を生かす〟ことです。
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「一緒に飲むものは抹茶が多いので、それにあった甘さや組み合わせに気を遣っている。触ったり持ったり、食べておもしろい食感がするなど“五感”を刺激するような。抹茶の味だけでなく、器から伝わる温度やそういうところも楽しんでいただければ。」
尚規さんは去年、本格的に店を継ぐことを決めました。
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「祖母も高齢になって介護が必要になり、家族も病気したりお母さんが大変だなという思いがあった。おばあちゃんとお母さんに親孝行ではないけど、恩返しをしたい思いがあった。」
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「入るって言った時はすごく嬉しくて、本当に?という感じで『どんどんやって!』と頼っている。」
3月の新メニューは『抹茶と柑橘のきんとんとよもぎのわらび餅』。草木の芽吹きや雪解けをイメージしています。
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「右手側の抹茶を使ったきんとんは、中が白餡としらぬいという柑橘の皮を削ったもので、食べるとすごいさわやか。」
■富山詠美アナウンサー
「説明を受けてプレート見るとフレンチのコースの最後のよう。」
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「それを意識してやらせていただいています。」
うぐいすきなこを固めてわらび餅を挟む、尚規さんの独創的な発想が散りばめられています。
■富山詠美アナウンサー
「最初きなこのパリッとした食感がきた後に、すぐにもっちりとしたわらび餅の独特の食感が口の中に広がって、ヨモギの香りがその後に広がります。」
そして最後は、抹茶を。
■富山詠美アナウンサー
「苦味というよりも飲みやすさ。お菓子をいただいた後に、さわやかなお抹茶をいただくと口の中でスーと溶けるのがわかる。」
常に新しい挑戦をつづける『夏目庵』。これからも親子で老舗の暖簾を守っていきます。
■夏目庵2代目 守本美幸さん
「私がいると『夏目さん家の!』と(地域の人が)声をかけてくれたり、今は息子の代だがSNSを見て来たという新しいお客さんもいる。そういう繋がりを大事にしていきたい。」
■夏目庵3代目 守本尚規さん
「元々料理をやっていたので、お菓子だけでなく料理を出したい。色んな世代の人が来ていただけるような店にできたら。家族で守っていきたいと思います。」
2025年2月28日放送時点の情報です。
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