雨でも楽しめるハイキング、というとノータイムで八ヶ岳をあげてしまいます。
結局、9月の3連休×2も、どうにもお天気がぐずぐずしていて、いつまでも夏のような天気です。
そこで、今回は、麦草峠を起点として、歩いていないルートをつないで、周回するコースで楽しんできました。
じっとりと厚い霧に覆われる朝で、日の出の時間を迎えても暗いままでした。
こんなお天気だから、来る人少ないかしらと思いましたが、いえいえ、麦草峠の駐車場は未明からいっぱいでした。
一瞬、青空がのぞきましたので、これは!と喜びましたが、空が見えたのはその一瞬だけのことでした。
さて、コースは、麦草峠から茶臼山、縞枯山と歩き、坪庭に出て、森林浴展望台を経由して麦草峠へ戻るルートです。
北八ヶ岳は、標高は2,400メートルを超えますが、登山初心者でも楽しめるコースが整備されています。
何よりもその独特な自然環境「苔の森」の存在がステキです。
ここでは、豊かな苔が広がる神秘的な森が点在しています。
湿潤な気候や地形のおかげで、多種多様な苔が生息しています。
苔は小さな植物ですが、その密度と多様性が驚くべき景観を作り出しています。
森の地面一面に広がる深緑の絨毯、木々に付着する苔が生み出す静かな空間は、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのような感覚を与えます。
ずっと薄暗いままの苔の森で過ごす時間は、「時の流れ」を考えさせるものでした。
自然の時間の流れに心が溶け込んでいったのでしょう。
AIナレーションを導入してから、静かなチャンネルだったはずなのに、おしゃべりなものになってきました(笑)
考えていること、感じていることを言葉にするのは、果たして他の人に理解されるだろうか?
そんなのは独善的に聞こえるのではないか、と考えていたのに。
今はなぜか、自分の内面を語ることが、心地よくなってきました。
あらためて、YouTubeが表現の場であり、私の内側から溢れ出る思いや考えを、誰にも制約されることなく言葉や形にできることに感謝をしたいです。
そして、訪れる山の素晴らしさが少しでも伝わるといいなと、いつも願っています。
言葉にしても、どれだけの人にその美しさが伝わるのか不安になるけれど、できるかぎり自然の息吹を全身で受け取って、その感動を表現したいと思うようになりました。
さて、縞枯山の名前ともなっている、縞枯れ現象ですが、特に日本の亜高山帯にある針葉樹林で見られる現象で、木々が帯状に枯れていく自然のサイクルのことを指します。
原因は諸説あり、結局はよくわかっていないんですよね。
自然の複雑さを改めて感じさせます。
縞枯れ現象は、風景に独特のパターンを生み出しています。興味深いのは、この現象が完全に自然のサイクルの一部であり、生態系のリセットの役割を果たしている点です。自然がどのようにそのバランスを保ちながら、次世代の森を生み出すのか、まさに壮大な謎です。
「人間にはわからない力」が、自然の中には存在していますね。
撮影日:2014年9月28日(土)