JR根室本線の釧路の一つ手前に新富士というJR北海道の駅があります。
側線に囲まれた島ホームの無人駅で、JR貨物の釧路駅に隣接しています。
そのため貨物列車の到着、機回し、入れ替えを目にすることのできるところです。JR貨物 釧路駅からは帯広、札幌へ一日2往復の定期貨物便が設定されています。
少し懐かしい画像ですが、キハ283系「おおぞら1号」が通り過ぎます。(2021年)
キハ283系根室本線での活躍は2022年3月まで。
現在は3両と短い編成で石北本線の「オホーツク」「大雪」の運用に就いています。 (愛別―伊香牛)
こちらも少し懐かしいキハ40系が新富士駅を後にします。
同じく2022年3月改正で新得―釧路の運用から離れました。
根室本線の滝川―富良野の区で、最後の活躍をしています。(東滝川―赤平)
現在、普通は全てH100形、いわゆる「デクモ」に統一され、
特急も全てキハ261系1000番台となっています。
さて、本題の新富士での貨物列車、旅客列車発着、通過の合間を縫って入替作業が行われます。あらためて、新富士駅構内の配線(レイアウト)を見てみると、島式ホームを挟む2本が根室本線で、上から1番線2番線となっています。特急は全て1番線を通過する一線スルーで、普通も上下とも1番線使用が基本です。2番線を使用するのは、8:35の下り(土休運休)、15:49と21:48の上りの3回で何れも反対側から来る「おおぞら」と交換します。新富士駅ホーム上側(北側)がJR貨物釧路駅ですが、
下側(南側)にも2本の側線を有していて貨物列車の入替作業が行われます。見たところでなのですが、側線の釧路よりは草木に埋もれていて、使われているのは新大楽毛よりのみと推察されます。
9月9日 13:20過ぎ、側線(内側)に止まっていたDF200が大部分空のコキを従えて動き出します。やがて釧路貨物駅16:30発、2094レとなる貨物編成です。機関車が本線の分岐にかかったところで一旦停止。
最後尾のコキ1両を切離し、再び前進します。
全編成が本線分岐を通過したところで停止。
分岐器が切り替わり定位になります。
編成が後方推進で接近、
コキの最後尾に係員が立ち
本線上をさらにバックで進みます。
そしてくねくねと 釧路貨物駅に編成が入り、
横付けされコンテナ積作業が行われるのです。
釧路貨物駅を16:30に出て根室本線を西進するDF200-63牽引2094レです。
(白糠-音別)
入替を見た翌日の9月10日お昼時、「おおぞら6号」が新富士駅を通過します。既に2094レとなるDF200+コキ編成は側線に待機しています。⇒右側
今日は側線外側に居ます。側線内側には昨日の置き土産であるコキ一両があります。画面左奥、釧路貨物駅ではコンテナの積載作業が行われています。近年目にすることの少なくなった鉄道貨物ヤードの光景がここでは展開されています。そして機関車の機回しも行われます。2093レで10:21に到着した編成で、釧路向き先頭の機関車を反対側に付け替えます。
本線上を使い機回しが行われています。
くねくねと分岐を通り編成の帯広側に連結。準備完了。
12:21 釧路貨物発札幌貨物ターミナル行き2092レが発車。
昨日より1h間を置いた14:20過ぎ、側線外側のDF200+コキ編成が動き始めます。少し進んで停止。編成後ろの切り離し作業を行います。
後半の編成を切り離して前進して、側線内側と側線外側の分岐を過ぎたところで停止。係員が転轍機てこを手動で返し、分岐器を反位(側線外側)から定位(側線内側)にします。一旦前進した編成はバックして側線内側に入ります。ここで最後尾のコキ一両を切り離します。
そして側線分岐器を編成が越えるところまで前進。
再び係員が、転轍機てこを定位から反位に、手動にて返します。
編成はバックで側線外側に入ります。そこで先ほど切り離した編成後半を再び連結します。
つまり、編成真ん中のコキ一両を外す作業を今まで行ってきた訳です。
2094レとなるコキ編成ができました。本線に向かいます。
ここからは昨日と同じルーチンです。
<全編成本線分岐通過で停止>
<分岐器定位に>
<コキ後尾に係員搭乗>
<後方推進で釧路貨物駅へ>
これからフォークリフトでコンテナの積載作業が行われます。
釧路貨物発 札幌貨物ターミナル行き2094レ、16:30の出発時刻まで準備が続けられます。
夏の終わり、夕日に照らされて根室本線を西進する2094レです。(西庶路-庶路)
新富士の地名は現在なくなりましたが富士製紙釧路工場があったことからつけられたものだそうです。今回新富士で貨物を見るのに、駅から歩いて15分ほどのR38号沿いのビジネスホテルに泊まりました。貨物入替の撮影にとても便利でしたが、飲み歩くにも面白いところでした。
釧路市鳥取という地名で、鳥取県の鳥取と縁深い故の地名だそうです。ホテル直ぐ横の飲み屋さん街。ちょっと歩くと夜来人銀座というのもあり、詳細未把握ですがヤクルトとの関係もあるそう。とてもリーズナブル且つ奥深い場所でした。