赤字区間だったJR根室線の富良野と新得の間が、4月1日廃止されました。
2016年にJRが廃止の方針を示した5区間は、残り1区間だけになりました。
3月31日夜の富良野駅。
地元のブラスバンドが奏でるドラマ「北の国から」のテーマ曲に送られ最後の出発です。
1907年に開通した根室線の富良野~新得間。
札幌と北海道東部の近道となる石勝線ができるまでは、特急も走る主力路線でした。
しかし、沿線の過疎で利用者が減少。
さらに、2016年の台風で、施設が大きく壊れ、東鹿越と新得の間は復旧せず廃止になりました。
事実上の終着駅だった東鹿越駅の隣り、幾寅駅です。
廃止の方針を示した区間だったため、台風被害による不通で7年半、列車が来ないまま廃止を迎えました。
幾寅駅は高倉健さん主演の映画「鉄道員」の舞台です。
撮影当時、地元の婦人会のメンバーが、2週間毎日炊き出しをしてロケ隊を支えました。
映画と同様、高倉さんが愛した駅も役割を終えました。
幾寅婦人会 佐藤圭子さん(84)(2024年2月)
「私はもう息のあるうちは健さんのために、来て下さる方に少しでも喜んでもらいたいと思いますので頑張ります」
3月31日、幾寅駅周辺の人たちは手作りの紙芝居で根室線の思い出を綴りました。
幾寅婦人会 佐藤圭子副会長(84)の朗読
「台風10号により東鹿越から新得間の路線が不通になり、すぐにも復旧する日を願っていましたが、その願いも叶わず富良野~新得間は廃線という本日を迎えました」
穏やかな語り口に悔しさがにじみます。
横浜から
「ここに住んでいる人が列車の音が聞こえなくなることが寂しいと思う」
幾寅婦人会 佐藤圭子さん(84)
「きょうは力が入り過ぎました。思い入れが強すぎて。これからまた新たな形で駅を健さんを守っていく」
駅に列車がやって来ることはもうありませんが、感謝の汽笛は住民の心にいつまでも響きます。2024年04月01日(月) 17時42分 更新
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