【アコギな話】Martin(マーチン) M-38かOOOO-38 【オダテツ3分トーキング】#織田哲郎Youtube
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織田哲郎:
今日のこのギターは、これはMartinのですね、たぶん「M-38」というやつだと思うんですよ。
「たぶん」多いですね。
「ギターの品番ぐらい知っとけ」って思われるかもしれないですけどね。
似たようなのがいっぱいあるんですね、マーチンの場合ね。
たぶん「ここに書いてあるんじゃないか」っていうところに、ピックアップをくっつけちゃってるんですが、剥がすのめんどくさいんです。笑
で何しろ 「M-38」ってやつか、あと、oが4つ付いた「OOOO-38」ってやつか、どっちかじゃないかということなんですけど。
ちょっと珍しい、すごくレアなわけじゃないんだけど、何て言うんだろうね、いわゆるマーチンの、典型的な…例えば「28」とかなんか、そういうやつに比べると、ちょっとこのニッチな所にいるやつなんですが。
まずこれ、薄いんです。形としてはちっちゃくないんだけれども薄い、ま、そういうやつなんですが。
これはね、実は俺が一番ライブで使ったギターなんですよ。
私は2000年にいわゆる「首絞め強盗」っていうやつにヨーロッパで、あって。
その時にとても人生を色々と見つめ直したわけですね。
本当にその時まで、とにかく酒飲んで意識なくなって寝て、起きたらなんかをレコーディングする…みたいなことをね、ひたすら続ける日々ばっかりで。
しかもほら、レコーディングするものも…なんだろうね、その頃って「売らなきゃいけない」とか、90年代その時代なりの「刺激的な音を作んなきゃいけない」、みたいなとこで、ひたすら「打ち込みとエレキギター」みたいなとこで、派手な音とか、人の耳に引っかかるような音を作ろう、みたいなことばっかりやってて。
そんなことばっかりスタジオでやって、やって、やって…やり続けると、そのままじゃ寝れないから、意識なくなるまで酒飲んでから寝る。みたいなことをずーっと。本当にだいぶ、おかしくなったんですよね。
それで首絞められちゃった時に、その時、音域が本当にすごい下がっちゃったわけですよ。
も、石原裕次郎が歌えないレベルに下がっちゃいましたからね。
それじゃあ、「歌はもう歌わねーのか俺?」って思うとね、なんか俄然「イヤだなぁ、俺歌いたいなあ」ってやっぱ思ったんですよ。
それからしばらく、断酒もして、毎日リハビリとしてね、発声しながら、ギターをポロポロ、ピアノを弾いたりってことをやってて。
その時、そういう「派手なポップスの音」て言うのをひたすら追求してて、もう疲れてたんですね俺ね。
「もういい、エレキギターなんて、人生二度と触んない」ぐらいの気持ちになって。
「俺、もうアコギで弾き語りやって人生生きてきてぇなあ」なんて思ったんですよ。
その時買ったのがコイツですね。
それから古村敏比古と二人でまた「行きましょうどこへでも」っていうツアーをね、
やったりとかし出して。
でまたね、せっかく断酒してたのに、その頃になると結局、酒飲みながら歌うっていう癖がついちゃってね。
駄目ですね〜、本当にダメな男でございますけれどもね笑
でも、アコギで弾き語りをとにかくするっていうことは、自分の音楽家としての一番ベースのところにあるんだなーっていうことを、その時に再確認したんですよね。
そんなツアーに全部一緒に行ったのは、こいつです。
ぶっちゃけね、レコーディングっていうのは、マイク通すとね、音って歴然と、その楽器の音の「本質」が出てくるんですね。
で、ま、だいたいほんとにね、高い楽器、強いです笑
例えばアコギで言えば、古いマーチンでも、ギブソンでもね、やっぱ古いギターの持ってる、「木が枯れた響き」みたいなのってね、やっぱり若者は勝てません。
なのでどうしても、そういう古いギターで、しかもやっぱり結構状態のいいやつって、高いわけですよ。
やっぱレコーディングって、そういう奴らばっかりの出番になるんですよね。
でも、そんなおじいちゃんギター、ツアーにいつでも連れ歩くわけにいかないんですよ。
おじいちゃんすぐ文句言うからね。すぐへこたれるし。
ちょっと運搬とかがね、あれされると、すぐなんか「もうだめだ俺、体が痛ぇ」とか言い出すしね。
やっぱツアーとかだと、どうしても若者、若ギター連れてね、「一緒に行こうよ」ってことで買ったのがこいつだったんですね。
ぶっちゃけね最初あまり良くなかったのよ。
D-45ぐらいになると、買った時からイイ音してるんです。
それが年月経って、どんどん良くなるけれども。さすがにあのレベルのギターは、買ったときからいい音してるんです。
だけどこいつは、最初「しょぼ!」って思ったんだけど、どんどん良くなってくるんですね、やっぱ楽器って言うのは。
所詮木だからね、木が本当に乾いてきて、でしかもちゃんと使ってるギターてね、どんどんよくなるんですよ。
今はね、ずいぶんいい響きをするようになってね。
イイギターだ笑
そういう意味じゃコイツも、一緒に成長してきたってところあるよね。
おかしいよなあ、あのとき俺は「アコースティックな人生を送ろう」と思ってたはずだったんだけどね。
なのになぜか、エレキギター出てきて、ドラムばーんってやるような、「20代の頃にやってたメンツと、20代の曲ばっかりやります」ってライブやったら、お客さんに「待ってました!」みたいにいわれちゃってさ。
「そうか。待ってたんだコレ。」って思ってさ。
10年近くは、結構アコースティックなことばっかりやってたんじゃないかな、2000年から。
今でもやっぱり正直言うと、アコースティックギター、アコースティックピアノあるいは生弦みたいな、そういう生の木でできた、木の響きっていうのは、やっぱりほんと、好きなんだよね。
一番好きなんだけど、でもね、エレキギターも楽しいからね。
最近やっぱり、「そうか」ということで、エレキギターの入ったライブばっかりやるようになっちゃったらね、エレキギター弾いてると楽しいってんで、エレキギターの出番もどんどん増えて、結局こないだやったライブなんか、俺アコギ1曲しか弾いてないじゃん、みたいなね。そんなことになってんだけど。
本当にこう、歌ってね、ギター一本でも歌える、ピアノ一本でも歌える、そうやってメロディーの良さが伝わる…そういう音楽が俺は好きなんだよね、最終的にはやっぱり。
ということを再認識させてくれる日々を、一緒に送ったこいつです。
本当に、いやぁ良い音するようになったなぁ。それがあるからやっぱりね、木の楽器って好きなんだよね。
というわけで、今後もね、そういえば2021年1月からまた、「幻奏夜」言う、生弦と一緒にやるツアーもやるわけですし、いろんなとこで結局生ギター弾いていくことになると思うんでね。こいつとも一緒にまた、いろんなとこでやることになると思います。
そんな正式名称よくわからないけど、「38」のついたマーチン君でした。