今日は脳幹梗塞トミーさんの症例の最終回です。前回の動画でユウコ-b3iさん(痙性対麻痺)とちゅんたご飯粒さん(脳幹梗塞)からもコメント頂戴していましたので、お二人の状況も織り交ぜながら考察を展開していきたいと思います。
脳幹梗塞は、小脳系疾患と同じく、バランスを取ることが難しくなるために歩行の問題が出現することがあります。
小脳は無意識的な運動学習に関与していると言われ、運動を円滑に行う役割を担っていますが、意識に上らないが故に、リハビリで介入するのは非常に難易度が高いです。
バランス調整や動作に伴った適切な筋肉の調整ができないので、歩けないのは「筋力が足りないからだ」と結論づけるのは拙速です。
トミーさんやユウコさん、ちゅんたさん、そして、脊髄小脳変性症の僕のクライアントは、往々にして皆さん「どう動いて良いか分からない」というお悩みを抱えていらっしゃいます。
「どう動いて良いか分からない」とは何かを具体的に考えてみた時に、主に2つの要素に分解できそうな気がしています。
①今までやった事がない動き
②目的が達成できない
①は専門用語で「内部モデル」と呼ばれます。
動画では一般人の方でも分かりやすいように「運動記憶」と表現しています。
②目的が達成できないと、単純に楽しくありませんし、身体の動かし方が正しくないと考える方もいるでしょう。
脊髄小脳変性症のクライアントは、怖い、怖いと訴えられます。
この①②の背景に潜む背景を、いくつかの項目に分けて解説しています。
・内部モデル(運動記憶)
・構え(かまえ)の形成
・動作にブレーキがかかってしまう
・小脳:運動の開始と停止を担う
・目的動作は「目」から始まる
内容が専門的且つカバー領域が広いので、少しまとまりに欠ける講座ではありますが、概要欄のチャプターで気になる箇所から見て頂ければと思います。
ユウコさん、ちゅんたさんへの回答としては、「動作にブレーキ」がかかっていることが痙性麻痺に繋がっているのではと推察しています。
トミーさんは、実際に詳細な状況を確かめる必要があるので、可能ならオンラインリハビリを検討下さると宜しいのではと思っています。
1:27 脳幹梗塞による歩行問題→小脳系と同じ症状が出る(バランスに影響)
2:48 歩けないのは「脚の力が足りないから」ではない
脳内で何が起きているのか分からない
意識レベルに上らない問題だから
4:45 ユウコ-b3iさん:痙性対麻痺:トレッドミルなら歩ける
7:53 ちゅんたご飯粒さん:脳幹梗塞:立ち上がりの時に足が曲がったまま
8:50 脊髄小脳変性症のクライアント:どう動いて良いか分からない
9:53 「どう動いて良いか分からない」を分解して考える①②
10:56 ①今までやった事がない動き・ダンスの例
13:32 運動記憶=内部モデル
14:40 運動記憶にアクセスできないと失調症状が出る(酩酊歩行など)
15:48 ②目的が達成できない時
18:02 脊髄小脳変性症の方に寝返る動作をして貰った
18:57 目と首の筋肉の協調性
21:02 運動の開始と停止は小脳の役割
→どのタイミングで動き始めるか、止めるのか調整ができない
23:04 「構え」が作れないと動作にブレーキがかかってしまう
24:26 ゆうこ・ご飯粒への回答:ブレーキが痙性麻痺に繋がっている可能性
25:15 目的動作は「目」から始まる
27:04 床からの立ち座り練習
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■リハビリスタジオ WillLabo(ウィルラボ)
両国にある自費リハビリ施設です。
のべ40,000人もの利用者にリハビリテーションサービスを提供してきた熟練セラピストが、マンツーマンで質の高いリハビリを提供します。
■代表
山田稔(やまだ みのる)
・作業療法士
・国際ボバース講習会講師会議認定療法士
臨床経験30年
医療機関で18年研鑽を積み、両国で起業し13年
■対応疾患
・脳卒中 片麻痺
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・パーキンソン病
・変形性股関節症
・ガン悪液質症候群など
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■注意
動画では臨床経験から得た経験や知識を元に情報発信をしています。
各自の身体状況は直接評価しないと分かりませんので、あくまでも参考情報としてご覧下さい。
動画内でご紹介した事例や自主トレの効果には個人差があり、すべての方に効果を保証するものではありません。
実践される場合は、安全を確保し、必要に応じて担当セラピストや主治医に相談の上、実施するようにして下さい。