Timtamのブログにある説明を合せてお読みください。 http://timtam.air-nifty.com/timtam/2023/12/post-34641c.html 【以下本文】 テラスに到着、クローブヒッチでセルフビレイをセットします。安全かんを閉めます。 「セルフビレイを取って、待っててください」と頼んだら、 私のセルフビレイを解除して、待たれたことがあります(小川山セレクションルートにて)。それ以来、なるべく 「セルフビレイをセットして」と言うようにしています。 セルフビレイはメインロープでセットするのが基本です。その理由 1,セルフビレイの長さを自由に調節出来ます。 2,メインロープの弾力が支点とビレーヤーの体を守ります。 3,セルフビレイ用のランヤードやパーソナルアンカーチェーンを持たなくて済み、軽量化出来ます。 4,体から出るロープ類の数が減ります。 メインロープを体ハーネスに結んでいない場合は「セルフビレーをメインロープでセットする」は使えません。実は、メインロープでセルフビレーをセットしない場合はたくさんあります。 1,懸垂下降のロープをセットする時 2,マルチピッチの途中のテラスで,ロープや人が入れ替わる時 3,メインロープを使わずに高所作業する時 4,鎖ばを2つのセルフを交互にかけ替えながら通過する時 5,クローブヒッチが確実に結べない可能性のある初心者に,確実にセルフビレーをセットさせる時 この時はリーダーもランヤードでセルフビレーをセットして模範を示すのが良いです。 メインロープでセルフビレーをセットしない場合には、120センチナイロンスリングを用いるのが基本です。テラスの上を半径100cmほどで自由に移動出来て、上からの落石を避けやすい長さです。 でも120センチスリングは長さの調節が出来ないので、テンションがかかっていれば墜落しないですが、テンションのかかっていない状態で墜落すると、「ビレーポイントから120cmの墜落を、120cmの長さのスリングで停止させる」ことになるので「マルチピッチクライミングでクライマーが1ピン目にクリップする前に落ちたのを停止させる」の同等のエネルギーが襲ってきます。 メインロープでセルフビレイをセットしない場合には、120センチナイロンスリングを用いるのが基本でした。 テラスの上を半径百センチほどで自由に移動出来て、上からの落石を避けやすい長さです。 でも,120センチスリングは長さの調節が出来ないので、テンションがかかっていれば墜落しないのですが、テンションのかかっていない状態で墜落すると、120センチの墜落を、120センチの長さのスリングで停止させるのでマルチピッチのクライマーが1ピン目のクリップ以前に落ちたのを停止させるのと同等のエネルギーが襲ってきます。 メインロープでセルフビレーをセットしない場合には、120センチナイロンスリングを用いるのが基本でした。 テラスの上を半径百センチほどで自由に移動出来て、上からの落石を避けやすい長さです。 でも,120センチスリングは長さの調節が出来ないので、テンションがかかっていれば問題が起こりにくのですが、テンションのかかっていない状態で墜落すると、120センチの墜落を、120センチの長さのスリングで停止させるのでマルチピッチのクライマーが1ピンめのクリップ以前に落ちたのを停止させるのと同等のエネルギーがおそってきます。 90年代後半から2010年くらいまでは、長さが調節出来るということで、デイジーチェーンを使う人が多くなりました。 「デイジーチェーンの縫い目が引き裂く方向に強くない」とのことで,2010年代~には、パーソナルアンカーチェーンが普及しました。 テンションをかけて使えば,問題が起きにくいパスですが、 ダイニーマ製なので、テンションを緩めた所から墜落すれば、弾力がないことが問題になります。 そこで、2015年ぐらいから、伸びる編み方を使った,改良型のパスを使う人が増えてきました。 どちらのパスも長さの調節が段階的で、適度なテンションがかかった状態に微調整することができません。 それを補うためか、2020年ごろからロープランヤードを使う人が多くなってきました。 まとめ、 メインロープ、パス、ロープランヤード、それぞれ、利点と、欠点があります。 まずは、基本を身につけましょう。 原点であり、最もベイシックな基本は、メインロープでのセルフビレーのセットです。 【以下補足説明】 「着いたら、まずセルフ」はセカンドやガイドに連れられたお客様の「こころえ」です(再掲)。初心者やガイドに連れられたお客様(以下:お客様)にクローブヒッチを使って作るメインロープセルフをセットしてもらうのは、ちゃんと出来るか心配ですが、ランヤードを使えば、カラビナカチャンの一発で済むみます。お客様がランヤード(PASでもOK)の必携を指示されるのはそのためです。お客様の前で、リーダーやガイド(以下:ガイド)がメインロープでセルフをセットすると、お客様が真似します。中途半端な真似は危険なので、ガイドもランヤードでセルフをセットする方がベターです。こうして、ガイドもランヤードが必携となって行きました。 沢登りでは、滝の落ち口まで、メインロープを伸ばしたセルフをセットすることが多いので、リーダーのランヤードは無くても良い装備です(その分軽量化と軽スペース化が出来ます)。また、ダブルロープを使うマルチピッチクライミングでは、ロープの交差を防ぐためみ、体から出るロープ類が少なくすべきなので、ランヤードは使わない方がベターです。なので、沢登りや、ダブルロープを使うマルチピッチを目指すならば、ランヤードの携行を止めて、ランヤードを使わないクライミングの習熟を計るべきと考えます。