映画 PERFECT DAYSは、渋谷区にある公共トイレを、世界的な建築家やクリエイターたちがそれそれの視点で生まれ変わらせる「THE TOKYO TOILET」プロジェクトが映画製作のきっかけになっています。東京の風景を映し出した、ハイテクとアナログが混じり合った、日本らしい作品となっています。
墨田区の「東京スカイツリー」や「桜橋」の円錐形のオブジェ、台東区の銀座線浅草駅のレトロな食堂、銭湯、商店街、下町の古さと新しさが、さりげなく画面に登場します。
PERFECT DAYSは『ベルリン・天使の詩』(1987)などの傑作で知られるヴィム・ヴェンダース監督が、日本の公共トイレの清掃員、平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡いだ映画です。
役所広司が演じる平山は、渋谷の公共ハイテクトイレの清掃員。映画は彼の一見すると同じような毎日を追います。彼は下町の古い木造アパートに住み、朝は目覚ましをかけずに起き、植木に水をやり、きちんと並べた時計や小銭とフィルムカメラなどを手にし、缶コーヒーを買い、カセットテープで古い洋楽を聴きながら青いライトバンで仕事先に向かい、自作の道具で丹念にトイレを掃除し、木漏れ日を写真に撮る。仕事を終えると、銭湯で汗を流し、馴染みの店で酎ハイを飲みながら食事をし、帰宅すると文庫本を読みながら眠る。“ZENを感じる”というフランス人が多かったといいます。何をしても無駄な動きのない、役所広司が美しい。
穏やかで、謙虚で、大きな心をもつ、平山を演じるのは、ヴィム・ヴェンダースが長年リスペクトする俳優、役所広司。ふたりの静かなセッションが、その瞬間、その瞬間にしかないものたちの美しさを描き出しています。
『PERFECT DAYS』で役所広司が演じる平山という主人公の名前は、小津安二郎の『東京物語』(1953年)で笠智衆が演じた平山周吉からとられています。
70年前に撮られた『東京物語』と『PERFECT DAYS』は設定も物語も時代も違うけれど、どちらも撮影時の東京の景色と人々の日常が切り取られています。
☆https://www.perfectdays-movie.jp/
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