1986年4月、一部のスポーツ紙が衝撃のニュースをスクープした。
「輪島プロレス入り!」
第54代横綱にして角界の人気者・輪島大士のプロレス転向に世間は騒然となった。
当時の輪島といえば、歴史に残る大横綱であると同時に、多額の借金問題を抱え親方を廃業するなど、極めてスキャンダラスな存在だった。その輪島が裸一貫プロレスラーとしてやり直すというニュースは、最高のワイドショーネタであり、世間の野次馬的な注目を多く集めた。だが、相撲の現役を離れて5年、38歳でのプロレス転向は「無謀」という声が多く聞かれた。
それでも、ジャイアント馬場率いる全日本プロレスが、日本テレビの後押しもあって輪島を受け入れたのは、この前年、ゴールデンタイムに復帰したものの思うような視聴率を獲得できていなかった『全日本プロレス中継』のテコ入れのためでもあった。
#プロレス #格闘技 #RIZIN