「本刃付け」といいますが、実は定義がよくわかりませんw
30年ぐらい前の魚市場なんかにある刃物専門店では、ガチで刃付けをしてない状態で刺身包丁や出刃包丁が売られていたそうですが、その時代は対面販売しかなかったから、その都度お客さんに、刃付けをしてお渡しするかそのままでいいか、確認できたのでしょう。
ネット通販が当たり前になって、ハガネの包丁に対して「1日で錆びた」なんて悪い評価を付けられてしまう現代では、頼みでもしないかぎり実店舗でも基本的に刃付けをした切れる状態で購入することになると思います。
そんなちゃんと切れる状態の新品の包丁でも、ぼく自身は、全く研がずに使うということはまず無いです。
片刃包丁に関しては、たとえ箱出しでよく切れるとしても、裏がきちんと当たるようにしておくことが重要です。
おもては何なら小刃をつけて切刃は適当に研いでもよく切れるように研げるのですが、裏面に当たらない部分があると、おもてを研いで出たカエリが取れなかったり、刃線の歪みが修正できなかったりします。
カエリを取るために裏から角度をつけて研ぐと、それを研ぐたびにずっと繰り返すことになるわけで、そのうちハガネが無くなるなど修復困難になってしまったりします。
本刃付けというのが何なのかはよくわかりませんが、片刃の新品の包丁を買ったら、まず最初に裏押しだけはシャンとさせておくべきです。
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