今回のいいね!信州スゴヂカラは、トウモロコシを販売する信濃町の農産物直売所が舞台。連日、行列ができるほどの人気店の収穫から販売までを追い、そのスゴヂカラに迫ります。
信濃町の風物詩の一つともいえるのがトウモロコシ。通称もろこし街道と呼ばれる県道沿いに、数軒の直売所が立ち並び、8月ともなればこれを求めて客が押し寄せます。農産物直売所「仁(に)の蔵(くら)」で扱う品種は「ゴールドラッシュ」。粒が大きく甘みが強いのが特徴です。生トウモロコシの他、焼きトウモロコシやゆでたトウモロコシが人気で、トウモロコシ100%のコーンスープはコクと甘みをガツンと味わえます。
そば店なのでもちろんメーンメニューはそばです。そもそもこの店代表の石川広之さんは、そば作りに関しては農林水産大臣賞を受賞するほどの実力者です。そんな農産物づくりの達人が育てたトウモロコシが美味しくないわけがありません。自家農園のある場所は標高700メートルという高冷地。信濃町周辺で作られるそばは「霧下そば」と呼ばれ、霧が出るほど昼夜の寒暖差があると、そばの味が良くなるといいます。もちろんトウモロコシも甘みが増すといわれます。
信濃町で本格的なトウモロコシ栽培が始まったのは昭和の初め。カナダ人宣教師のアルフレッド・ラッセル・ストーン氏が、トウモロコシ、ルバーブ、ブルーベリーやトマトの栽培を奨励、さらに打ち刃物づくりに動力ハンマーを導入して信濃町の近代化に貢献しました。彼をよく知る人物に会い、ストーン氏の人柄にも迫ります。