#技術士#通信講座#技術士二次試験#技術士試験対策#通信教育
#ロックオン講座#匠習作#総合技術監理部門#技術士口頭試験
R06建設Ⅰ－2
Ⅰ-2
我が国では，年始に発生した令和6年能登半島地震を始め，近年，全国各地で大規模な地震災害や風水害等が数多く発生しており，今後も，南海トラフ地震及び首都直下地震等の巨大地震災害や気候変動に伴い激甚化する風水害等の大規模災害の発生が懸念されているが，発災後の復旧・復興対応に対して投入できる人員や予算に限りがある。そのような中，災害対応におけるDX（デジタル・トランスフォーメーション）への期待は高まっており，既に様々な取組が実施されている。今後， DXを活用することで，インフラや建築物等について，事前の防災・減災対策を効率的かつ効果的に進めていくことに加え，災害発生後に国民の日常生活等が一日も早く取り戻せるようにするため，復旧・復興を効率的かつ効果的に進めていくことが必要不可欠である。
このような状況下において，将来発生しうる大規模災害の発生後の迅速かつ効率的な復旧・復興を念頭において，以下の問いに答えよ。
(1) 大規模災害の発生後にインフラや建築物等の復旧・復興までの取組を迅速かつ効率的に進めていけるようにするため， DXを活用していくに当たり，投入できる人員や予算に限りがあることを前提に，技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し，それぞれの観点を明記したうえで，課題の内容を示せ。（※）
（※）解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2) 前問(1) で抽出した課題のうち，最も重要と考える課題を1つ挙げ，その課題に対する複数の解決策を示せ。
(1) 課題の観点と内容
課題①：いかに早く緊急輸送通路を確保するか
観点：二次災害の防止
災害発生後72時間が人命救助のタイムリミットとされる中、緊急輸送通路の早期確保は生命に直結する課題である。崩落や瓦礫による道路の寸断が想定されるため、災害直後に安全な経路を確保する手段が必要である。
課題②：いかに効率的に被災地外の専門家と連携するか
観点：人材の活用
被災地以外の地域を拠点とする専門家や技術者の支援が不可欠である。しかし、通信インフラや情報共有の仕組みが十分でない場合、迅速な意思決定や技術的支援が遅れる可能性がある。
課題③：いかに合意形成の上、復興後のまちづくりを進めるか
観点：住民生活と社会的合意
ハザードエリア外への居住誘導や土地利用計画の再編は復興計画の中心となる。一方で、住民の文化や生活の尊重が求められるため、合意形成が進まないと復興の停滞を招く恐れがある。
(2) 最も重要な課題と解決策
最も重要な課題：課題①「いかに早く緊急輸送道路を確保するか」
緊急輸送通路は災害発生直後の生命救助や物資供給のための基盤であり、最優先課題といえる。
解決策
解決策①：デジタル技術を活用した被災状況の把握
具体例:
事前に作成したPLATEAU等の3D都市モデルを活用し、全天候型ドローン、衛星画像、IoTセンサーを用いてリアルタイムで被災状況を把握する。
AIを活用してデータの欠損箇所を補完し、重要度の高い地域を即座に特定する。
効果:
被災状況の「見える化」により、早急な意思決定が可能となる。
解決策②：ロボットと最新機器を活用した復興作業
具体例:
・遠隔操作可能な瓦礫撤去ロボットや、自律走行式の除雪・除去車両を導入。
・作業員にはパワーアシストスーツを配布し、負担を軽減しながら作業を効率化。
・移動式ウェブ会議車両やポータブルWi-Fiデバイスを活用し、現場と指揮所間で情報を即時共有。
効果:現場での安全性向上と作業効率の大幅な向上。
解決策③：優先順位をつけた構造物復旧計画
具体例:
被災データをもとにダイクストラ法やGIS（地理情報システム）を活用して、優先的に復旧すべき経路を算出。
「復旧可能性」と「重要度」の2軸で評価し、早期復旧が見込める経路を選定。
復旧計画をリアルタイムで更新し、進捗状況を関係機関と共有。
効果:
無駄のない効率的な復旧作業が可能になり、限られた人員や予算を最適に配分できる。
試験に役立つ情報はホームページのブログでも発信中です。
ロックオン講座のWebサイトは以下です。
https://gijutsushi-goukaku.jp/
ランディングページは、以下です。
https://gijutsushi-goukaku.co.jp/
技術士試験ブログはこちら。
https://x.gd/rGS96