2022年12月25日、丹沢大山に登りました。今回は秋の紅葉や初詣で大人気の「阿夫利神社」表参道から登るルートです。ケーブルカーは使わず男坂を登って阿夫利神社の下社へ。そこから表参道経由で山頂にある阿夫利神社本社を目指し、下山は見晴台を経由して阿夫利神社下社に戻り、女坂経由で駐車場に戻る八の字周回ルートです。
【チャプターリスト】
0:00 オープニング・駐車場情報
1:36 こま参道~男坂~阿夫利神社下社
5:14 阿夫利神社下社~大山山頂
12:25 大山山頂にて
15:40 大山山頂~見晴台
18:21 見晴台~女坂・エンディング
【登山口までのアクセス】
新東名の「伊勢原大山IC」を出て県道603号線を右折。数100m走って611号線を右折。正面に均整の取れた大山の姿を見ながら道なりに10分ほど走って登山口への入り口となる「こま参道」付近にある駐車場を目指します。
【駐車場情報】
①伊勢原市営大山第二駐車場(登山口に近く一番人気)
こま参道入口至近 24時間 44台 1日1回1000円
②伊勢原市営大山第一駐車場(少し歩くが最安)
こま参道入口まで徒歩12分 24時間 90台 1日1回600円
③阿夫利第1駐車場(元 NTTル・パルク伊勢原大山第1駐車場)
①の道の向かいにある 24時間 台数不明 60分500円 1日1000円(平日900円)
阿夫利神社の運営する駐車場
④リパーク伊勢原大山(ネットで空車状況が分かる)
こま参道入口まで徒歩7分 24時間 37台 30分300円 1日1500円
⑤その他民間駐車場
近隣の旅館等に駐車場あり
【大山ケーブルカー情報】
こま参道先の「大山ケーブル駅」から「阿夫利神社駅」間を約6分間で移動可能 9:00~17:00(平日は16:30) 20分間隔で運行 大人往復1270円(平日1120円) 大人片道640円
【ルート概要】
①こま参道~男坂~阿夫利神社下社(CT:1時間10分)
市営の第二駐車場の少し上に「こま参道」の入り口があります。こま参道は沢山のお土産屋や食事処などが立ち並ぶ、レトロな情緒あふれる観光地です。こま参道を抜け、小さな橋を渡ると大山ケーブルカーの「大山ケーブル駅」が出てきます。ケーブルカーの駅を過ぎた所に、男坂と女坂の分岐の看板と「八意思兼神社」が現れます。
男坂は急な階段がずっと連続する尾根道、女坂は沢沿いの道をなだらかに歩き大山寺を経由、最後に急な階段があるコースです。
今回は男坂から上り女坂から下る計画にしました。社殿の右手に男坂の入り口があります。いきなり急角度の階段が壁のように立ちはだかります。そこから尾根に取り付き、急登をひたすら登っていきます。歴史のある参道らしく、立派な石の階段が延々と整備されていました。途中に東屋のある「八大坊 上屋敷跡」や、ケーブルカーの線路を上から見下ろせるポイントがありますが、女坂ほど見どころは多くありません。
男坂を登り始めてから40分、左から女坂が合流し、そのすぐ先にチップ制(50円)のトイレが出てきます。ここから山頂までトイレがないので、ここで済ませておく事をお勧めします。(しかも山頂トイレは冬季は凍結防止のため閉鎖)
トイレから階段を少し登ると「ルーメソ」の暖簾が有名な食事処などが並んだ広場に出ます。この広場を左に進むとケーブルカーの「阿夫利神社駅」、右に進むと「見晴台」方面の登山口があります。
広場から中央に伸びる階段を登り、大きな鳥居をくぐると阿夫利神社下社の社殿があります。この境内から江の島が浮かぶ相模湾や房総半島、三浦半島、伊豆大島などの絶景が楽しめます。
②阿夫利神社下社~蓑毛分岐(CT:50分)
下社の本殿の左側に進むと登山口が出てきます。入り口でお祓いを済ませて安全登山のお守りをいただき、1丁目の丁目石が建てられた門から登山スタート。この丁目石は登山道の要所要所にあり、山頂の鳥居がある28丁目まで続くので、コースタイムの目安にもなります。
1丁目の門を抜けると、目の前に物凄い急傾斜の階段が立ちはだかります。ここから尾根上にある蓑毛分岐まで標高差約300m、50分ほどの急登です。辛い登りとなりますが、巨大な「阿夫利大神」の石碑、樹齢600年の「夫婦杉」、「ぼたん岩」、「天狗の鼻突き岩」など見どころもたくさんあります。
急登が終わり尾根上に登りついたところが16丁目、巨大な石柱が建てられた蓑毛分岐です。高さ4m近くある巨大な石碑は今から300年ほど前に強力たちが担ぎ上げたというから驚きです。
③蓑毛分岐~大山山頂(CT:50分)
蓑毛分岐を右に折れてからは、丹沢らしい木道も整備された比較的なだらかな尾根道となります。分岐から10分ほど歩くと、西側の展望が開けた広場に出ます。ここは20丁目、江戸時代には茶屋があったという「富士見台」です。正面には富士山の全貌が見え、その左には愛鷹山、右には表尾根の「二ノ塔」や「三ノ塔」が見えます。
蓑毛分岐から歩くこと35分、25丁目の分岐に突き当ります。左はヤビツ峠に至るイタツミ尾根コースです。分岐を右に進み、最後の急登を登ると27丁目の青銅の鳥居、そしてゴールである28丁目の石の鳥居が出てきます。この2つの鳥居をくぐると大山山頂です。
大山山頂には休憩所や阿夫利神社本社や奥の院などの建物、山頂の標柱、御神木である「雨降木」など、見どころが多くあります。山頂から1段下がったところに公衆トイレ(冬季閉鎖)やベンチがあります。東側の眺めはこの付近が最も優れており、相模湾、東京湾、房総半島、スカイツリーや東京のビル群、そして関東平野の街並みの北には筑波山や日光の山々まで見えます。江戸時代には多くの方が「大山詣り」で登ったこの山頂。当時はここから江戸の街並みや江戸城まで見えていたことでしょう。
そして、トイレの奥にあるレーダー基地の先に少し進むと、西側の展望が開けた場所に出ます。富士山、箱根や丹沢の山々、秩父の山まで見渡せる絶景スポットです。西側の眺望はここが一番ですが山頂の裏側にあるため立ち寄らずに下山してしまう方も多いようです。
④大山山頂~見晴台~阿夫利神社下社(CT:約2時間半)
下山には、表参道を戻るコースと見晴台を経由するコースが選べます。表参道を戻るコースは1時間25分、見晴台を経由するコースは2時間20分ほどで下社に戻れます。今回は見晴台を経由するコースを選びました。時間や体力に余裕がない場合や下山中に暗くなりそうな場合は表参道を戻るのが無難でしょう。
山頂から見晴台へは約2.2㎞、標高差500m以上を下ります。前半は展望が楽しめる明るい尾根歩き、後半は針葉樹の森の中を歩くコースです。木の階段などもよく整備されていますが、崩落した崖の真上のぬかるんだ泥の階段や、急な斜面をトラバースする鎖場などもあり注意が必要です。また、山頂から20分下ったところに、三峰山や不動尻方面に向かう分岐が出てきますが、こちらに下ってしまうと戻るのが大変なので要注意です。
「大山の肩」を通り過ぎ、道が平坦になってくると、やがて見晴台に到着します。大山山頂からの所要時間は1時間半ほどです。見晴台にはいくつかのベンチと、しっかりした作りの東屋があります。筑波山まで続く関東平野や大山山頂、三峰山のギザギザの稜線などを眺めながら休憩することができます。見晴台をそのまま直進すると日向薬師方面に下るルートです。下社へ戻るには、右に戻るように折れる道を下ります。
山腹を横切るように道が付けられているためアップダウンが少なく、体力的には楽に歩ける箇所です。「絆の木」や「二重滝」など見どころもありますが、いつ落石があってもおかしくないような崖下を歩く場所も多く、油断はできません。見晴台から50分ほど歩くと、下社前の広場に到着します。
⑤阿夫利神社下社~女坂~こま参道(CT:1時間)
この広場からケーブルカーで下りることもできますが、今回は女坂を歩いて下ります。女坂は比較的緩やかだと言われていますが、その上部は急な石の階段や、鎖が設置された岩場もあります。急な階段を標高100mほど下り、側にトイレがある「無明橋」を渡ると大山寺の分岐に到着します。左側へ下ればお寺をパスして進めますが、すぐ先で合流するのでどちらへ進んでも構いません。立派な山寺の「大山寺」、不思議な雰囲気の「三十六童子の階段」、「爪切り地蔵」や「子育て地蔵」などを見物しながら沢沿いの静かな道を歩きます。男坂ルートが合流する「八意思兼神社」に戻ったら、お土産を見ながらこま参道をブラブラ歩いて駐車場に戻ります。
【感想】
表参道から登る丹沢大山。新東名ができたことで都心からのアクセスも良くなり、阿夫利神社下社までケーブルカーでも登れ、お土産屋や飲食店、旅館など観光施設も充実している楽しい山です。山頂までの登山道は階段や道標がしっかり整備されており、山頂からの眺めも素晴らしい、初心者の方にもおすすめできる素晴らしいルートです。初詣を兼ねた山登りも楽しそうです。
ただ、男坂も女坂も表参道も、急な階段や岩場があるコースです。また、場所によっては滑落や落石などの危険もあります。また、男坂や下社以上の登山道には電灯がないので、暗くなってから歩く場合はヘッドライトが必要です。観光のついでに登る場合もその点に注意する必要があります。
【BGM】
Song2,5,6,8 :from MATSU(https://www.youtube.com/c/MATSU_MA2Sound)
Song3 : Whisper3 - 音楽素材PeriTune(https://peritune.com/)
Song4 : Green Forest - Riot(YouTube Audio Library)
Song9 : Roman Müller - Easy Life (Vlog No Copyright Music)
【YAMAP活動記録】
https://yamap.com/activities/21597975
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