医師に患者さまの状況 報告 を的確に 申し送り するために看護師がすべきことは、「I-SBARC」できるだけシンプルに、かつ効果的に報告することです。
私は新人の頃、先輩看護師に一日の患者さまの状況 報告 をするのが苦手でした。
何を伝えるべきなのか整理して伝えることの難しさを、実感した記憶があります。
看護師同士だけでなく、看護師から医師への 報告 も重要です。
特に訪問看護師は、医師に電話で報告する場面が多々あります。
どうすれば、医師に患者さまの状況が的確に伝えられるのでしょうか。
一例を見てみましょう。
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肝心なのは「何のために報告しているのか?」を明確にすることです。
記録については、
・看護記録作成が苦手!という方へ 【POSとSOAP形式】
・なぜあなたの看護記録は伝わらないのか?看護師・川邉綾香が分析する「5つの理由」~続・看護記録作成が苦手!という方へ~
でもお伝えしましたが、口頭で報告する場合は、できるだけシンプルに、かつ効果的に報告することが重要です。
そこでポイントとなってくるのが「I-SBARC」です。
I : Identify(報告者・対象者の同定)
S : Situation(状況・状態)
B : Background (背景・経過)
A : Assessment (評価)
R : Recommendation (依頼・要請)
C : Confirm (口頭指示の復唱確認)
「I-SBARC」に沿った報告であれば、受ける医師は看護師が何を伝えたいのかがわかりやすく、対応しやすくなります。
「I-SBARC」の基本的な報告の手順と内容は、医師―看護師間をはじめとする患者さまを中心とした医療者のコミュニケーションには、欠かせない便利なツールです。
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どんな場面においても、思いつきで報告することは良くありません。
大切なことは、何のためにその報告をしようとしているのか、何に困っているのかを明確にすることです。
自らの考えや依頼したいことを相手に伝えることは、最初は難しい。
けれど、しっかり順序立てて報告することで、診療がスムーズになります。
患者さまにとって、一番相談しやすい相手は看護師でありたい。
医療の目を持ち、医師の代わりとなって観察を行い、患者さまの変化を正確に医師に伝える「橋渡し」を上手にできる看護師になりたい!
在宅医療において、患者さまの容体に変化があった場合は、医師への報告を翌日まで待つことができるものなのか、緊急を要するものなのかを判断し、報告するタイミングを計らなくてはいけないのです。
タイミングを計るのは、簡単なことではありません。
そして医師に連絡をして、的確に状況を伝えることも難しいのです。
ここでもう一つ、医師への報告が上手にできるコツをご紹介します。
それは、「医師の性格、特徴を知ること!」
相手は、医師である前に一人の人間です。一人ひとり、みんな性格が異なります。
外来中、往診中など時間帯によっても対応が変わってくると思います。
医師ぞれぞれの性格や状況を配慮しつつ、「I-SBARC」を用いて報告が出来るといいのではないでしょうか?
緊急時には、誰でも気が動転するものです。
ベテラン看護師でも、どうすればいいのか?と慌てることも少なくありません。
そして緊急時には、看護師間の連携も必要です。
救急搬送を依頼する場合は、どのような基礎疾患がありどのように急変したのか、現在のバイタルサイン、意識レベルなど、的確に必要な情報だけ報告しましょう。
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