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千葉の方のお手紙をご紹介②【地域工務店の検討〜良い工務店の定義〜工務店決定】編

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今回は、お手紙紹介のパート2です。

▼パート1
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/chiba_letter_shokai1/

“地域型住宅グリーン化事業というキーワードから検索を始めました。さらに新住協・構造塾などを網羅して、そこからは高断熱・気密にスポットを当てて探していきました。サイトもいろいろと検索し、全ての工務店を1件ずつ、ホームページの有無・内容など事細かく閲覧しました。事前に得た情報参考にしたYouTube5つから得た知識をもとに、最低限この項目が記載されていない住宅会社さんは無理だろうということで、自分の中で基準を設けていました。例えば、高気密・高断熱・HEAT20・G3を謳っていながら仕様・施行方法については何も記載されていないとか、何を信用すればいいのか本当に迷いました。”

パッシブ設計、パッシブデザイン、HEAT20のG1・G2・G3を基準にするというのは、あくまでも1つの指標であって、悪いわけではないと思います。書いていないよりは書いてある方がいいですが、HEAT20・G3の家を作ることが目的になってしまっている家もあるのは事実です。また、HEAT20・G3の家を作りたいという方は、おそらく住み心地がいい家をご希望なんじゃないかと推測しますが、残念ながらHEAT20・G3の家を作っただけでは、夏に涼しくて冬に暖かいという風にはなりません。

下田島モデルハウスは去年の春に改修工事を行い、HEAT20・G3というレベルまで持っていきましたが、特に冬は、そのままでは暖かくはなりませんでした。ハニカムブライドを全閉して床下エアコンを付けたら、たしかに暖まりましたが、そんなことをやるよりも、日射取得をして熱を保存して、暗くなったらハニカムブラインドを閉めるという風にした方が早く暖まるはずです。

では、HEAT20・G1+お日様でもいいのかというと、それは難しいところです。地域にもよりますが、お日様が出ている時は暖かくても、暗くなると熱損失が多くなります。家というのは、熱が入る量と出る量のバランスが重要であって、そのバランスを探っていくことが家づくりだと思います。

“その中から10数社に資料請求し、各々へ質問事項をメールしましたが、その対応も様々でした。かなり骨の折れる作業でしたが、施主側としての基本姿勢は必要と思っていますので、工務店が見つからないという投稿への小暮社長の見解と合わせて、判断基準を明確にしていきました。地道に探さないと見つけられないというのが答えでした。”

判断基準をちゃんとしないと、合う工務店はそもそも見つかりません。また、私はYouTubeやメルマガで生の情報を伝えていくというスタイルなので、ホームページにHEAT20・G3、断熱材、気密性能のことなど、ザーッと載せているわけではありません。不親切といえば不親切かもしれないけど、それよりも大事なのは、ちゃんとした施工をするということです。そういうところをちゃんと謳っていかないと、まずいんじゃないかなと思います。

“大変立派なカタログ・写真集を送ってこられた工務店もありました。毎週のようにLINEやメールを送信してくる会社もありました。また郵便等で、広報や会報を送付してくるところもありました。地元での社会活動はまだしも、完成写真の網羅、健康関連のブログや家づくりと関係ない内容を見て、何を期待しているのだろう?とか、何を伝えたいのだろう?と、疑問符が付きました。”

“前項で述べましたが、メールで質問を送り、回答された内容について、さらに質問を重ねながら、その会社がどういったコンセプトを持って家づくりを実行したのかが知りたいんです。質問項目は単純でした。①サイディング外壁と化粧スレート屋根は却下なので他の施工方法”

サイディング外壁と化粧スレート屋根は、使っちゃいけないとは言いませんが、メンテナンスコストがかかるのも事実です。去年のメルマガに対して、サイディングのメンテにお金がかかるのが嫌なので、杉板に張り替えられませんか?という相談がありました。サイディングを補修する金額で杉板に張り替えられたらいいですが、そもそも杉板はサイディングよりも高いものなので、なかなか難しいと思います。ただ、メンテは必要なくなってくるので、トータルで考えたら安くはなります。その分、最初に投資が必要で、後々は煩わしいお金はかからないというものです。世の中そんなにいい話はないので、そういうことを理解していただかないといけないと思います。

“②ルーフィングの耐久性、③透湿防水シート・防湿気密シートの種別、④許容応力度計算の有無、そういったことを質問しました。ある程度ホームページで記載されている工務店は、質問は少なくなるし、回答もわかりやすかったです。中にはルーフィング材の変更は高価格になるので推奨しませんとか、タイベックはコスパが悪いので使用していないとか、袋入りのグラスウールを使っているので、変更を申し出たところ、他の施工方法は未実績なのでわからないとか、コロニアル屋根とサイディングは嫌だと言っているのに、それを全面に出してくるところもありました。本当にいろんな考え方があり、10の工務店があれば10通りの家が存在するということがわかりました。”

“施主が10人いれば10通りの要望があり、可能な限りマッチングのパーセントが高い工務店を選択するのは、当たり前のことだと思います。無尽蔵な予算がある方なら別ですが、限りある原資の中で選択を明確にしていくと、辿り着く先が見えてきた気がします。”

オープンハウスをやるにあたって、平屋の方がいいかなとか、2階建てがいいかなと考えたり、2階でも大きい・小さいや、間取りの特徴、こだわりを考えたりします。そういうものをお見せした方が、新しいお客さんの幅が広がっていくと思います。ただ、必ずしもその大きさで、その仕様のお家を建てなくちゃいけないということはないと思います。

当社では、基本的な性能として、HEAT20・G2〜G2.5というところと、屋根・外壁・建具・床はこうというところは、変えられたくないという思いがあります。いろんな部分でベストだと思っているのに、床は無垢じゃなくてフローリングで結構ですとか、外壁は杉板が嫌いだからサイディングがいいですと言われたら、うちじゃなくてもいいんじゃないですか?という話になりますよね。住み心地がよくて耐震性に問題がない家という基本的なところは崩せませんが、それに加算する化粧の部分は、お客さんのご予算やご希望に合わせてカスタマイズすればいいと思っています。この方も言っている通り、無尽蔵に予算があるわけじゃないから、強く押すところと、ここはいいかなというところとで分けてやっていく方がいいんじゃないのかなという感じはします。

“当方の人生設計や今後の生活スタイル等について望む家の骨格はできていたので、メールのやり取りでは相手の考え方がわかるような気がしました。若くても真剣に考える方もいれば、こっちの言い分が伝わっているのかな?と思ってしまうこともありました。家づくりというのも、業者にお任せではなく、双方でより良きものを構築していくものではないのかなと思いました。”

お客さんにも調べるものは調べてもらって、希望はちゃんと伝えてもらうというスタンスであってほしいと思います。いきなり質問されても、それがどういう目的なのかがわからなければ、答えようがなかったりするからです。そうすることで、私も図面を書きながら、その人の意図がわかるのでありがたいです。

注文住宅というのはそもそも骨が折れるものです。それが面倒臭い場合は、規格住宅というものもあります。キッチンはこれ、洗面台はこれ、外壁はこれでと、メニューを選ぶように作れるので楽ですよね。施工が悪いかどうかというのはわかりませんが、それ自体が悪いと言う気はありません。

“結論として、最終的に3社に絞られました。A社はモデルハウスに入った時からものすごくいい環境であると感じました。可能な限りプランと見積もりを評価しましたが、家内の印象では、何となく気軽に相談しにくい雰囲気があるとのことでした。また、社長1人が何役も担当し、多忙なのは明らかでした。検討の結果、予算との乖離もあり断念しました。”

“B社もモデルハウスはないものの、事務所が家屋と同様の仕様になっていて、十分に満足できる造りでしたが、着工が1.5〜2年間先とのことでした。また先方から、予算内では困難であるという回答がありました。”

何となくイメージすると、年間、片手で数えられるくらいしか建てない、こだわりを持ってやっている会社さんなのかもしれませんね。こういう工務店も一定数ありますし、コストは必然的に高くなります。また、そこまでの性能はいらないんじゃないかというレベルを目指す工務店も存在します。

“C社は、リノベ済み見学会で、A・B社ほどの満足感はないものの、住環境としては合格でした。その会社の別の完成見学会に行って、真夏にエアコンオフ状態の2階を体感したところ、A・B社ほどではありませんが、価格も含めた中で納得したので、最終的にはC社と話を進めております。老夫婦なので、土間付きの平屋20坪程度が条件でした。床下・屋根裏エアコン及び太陽光発電は採用しないと決めておりました。無駄を省いて分相応の暮らしが出来ればと考えていました。C社訪問時に会長さんがいらっしゃったんですが、会長さんは同世代〜少し上とのことで、いろんな話で話が弾みました。”

コミュニケーションが上手くいって、気分的にこの会社だったら安心というところなんでしょうね。いずれにしても、いい感じの会社に巡り合えてよかったなと思います。

“最後に簡単に自己紹介をさせてください。大学卒業後サラリーマン生活が長く、建材商社以外にもいろんなところで営業をしました。国内の発電所にはほぼ90%関与し、大型船舶などのパーツ製造に関わってきました。物売りじゃなく、顧客の要望に対して、技術者を交えて形にしていくスタイルでしたので、その経験が土地探し・工務店探しで、相手とのやり取りにかなり影響したと思っています。ものづくりには変化球は不要と、頑固なまでに真っ直ぐ向き合わないといい答えは出てこなかったと思います。”

たしかに洒落たトークもいいと思いますが、それよりも本音で話す方が私は好きです。仮にいいことを言われたとしても、本音で語らない人はどうしても信用できません。

“小暮社長の謎解き、森下社長の軽快なトーク、松尾社長の実直すぎる方向性、全てが合ってようやく1つの完成品ができたと思います。感謝してもしきれません。建てて終わりではなく、その後の家との付き合い方などを発信していただけるとありがたいです。これからも同じスタンスで、YouTubeやメルマガを発信してください。本当にありがとうございました。数年前から軽のバンコンで、キャンプ場巡りと地酒を探すのが夫婦の楽しみであります。”

本当に成功されてよかったなと思うし、この方のお話がみなさんの参考になれば幸いです。

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