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00:00 OP
00:25 双極性障害とは
02:11 治療
06:17 再発率が高い
08:07 周囲の理解困難・孤独
09:03 治療のゴール
12:21 鑑別
15:00 本日の宿題
本日は「双極症からの社会復帰」というテーマでお話ししようと思います。
双極性障害の症状および治療をざっくり解説してみようと思います。
◾️双極性障害とは
双極性障害というのは何かというと、気分が落ち込む「うつ状態」とですね、気分が上がって元気になる「躁状態」を繰り返す病気なんですね。
脳の中の元気を出す部分、元気を抑えようという部分の蛇口というか、調整がやっぱりうまくいってない、そういう病気なんですよ。
昔は「躁うつ病」と呼ばれていたんですね。今は「双極症」という名前に変わってますよということです。
元気が出ない、食べれない、眠れない、落ち込む、自分のことをすごく責めてしまう期間が2週間以上で、逆に元気が有り余って寝なくてもいい、食べなくても動ける、自分は素晴らしいという万能感があるような状態が軽躁状態だったら4日以上、普通の躁状態であれば1週間以上という定義になっています。
結構個人差はあります。どれくらい幅が大きいのかとかあります。
一応基準はあるんですけども、臨床しているとすごく細かい波もあったりするので、結構鑑別が難しかったりします。
症状が軽いと波を捉えられず、診断が遅れてしまうこともあれば、病院に繋がらないケースも結構あったりしますね。
だんだんこういう波が、このままの人もいるんですけれども、だんだん年を取るにつれて幅が大きくなっていって、抑えられていたものが抑えられなくなって、通常発症は10代、20代と言われているのですが、40代、50代で病院に初めてつながる人も珍しくはないという病気です。
◾️治療
治療することによってどう変わるのかっていうとですね、薬物療法によって落ち込む幅、元気になる幅を狭める。
そして再発までの期間を延ばしてあげる。もしくはうつの状態、期間を短くしてあげるというイメージになります。
どんな治療をするのかというと、基本的には心は脳です。
脳の病気なので薬物療法をします。
薬物療法は色々あって組み合わせるんですけども、代表的なのは気分安定薬と呼ばれるもので、リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピンです。
バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピンは抗てんかん薬でもある薬です。
あとは、統合失調症の人にも使う抗精神病薬を使います。
オランザピン、クエチアピン、リスペリドン、ラツーダ、アリピプラゾールとかも使ったりします。
抗うつ薬を使うか使わないかなんですけれども、これがちょっとややこしくて、抗うつ薬を使うとうつの状態がポーンと躁状態になることがあるんですよ。
うつから躁にポンと跳ね上がる時は、急に切り替わるのではなくて、躁うつ混合状態になることがあるんですね。
落ち込んでるんだけど元気である、自分のことを責めてるんだけれど、ネガティブなんだけど、妙に行動的である。
この混合状態の時は希死念慮が高まるんですよ。
なので基本的には使わなかったりします。
でもあまりにもうつが酷くて、他の薬だとうつが良くならない時には抗うつ薬を検討することもあります。
うつが得意な薬と躁が得意な薬があるので、ここらへんをかみ合わせながらやります。
うつが酷い時には、何種類か使って、躁が酷い時も何種類か使う。
再発予防の期間は別の薬を使うとか色々やったりします。
副作用はリチウムは手の震えがあったり、抗てんかん薬のバルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピンは眠気が代表的な副作用かなと思います。
リチウムとかバルプロ酸は定期的に採血をして血中濃度を測ってあげることで、副作用を起きにくくしたり、その人に合った血中濃度に調整するんですけども、だいたい400〜800くらいのことが多いです。
もちろん個人差もあるので、もうちょっと使うこともあれば、もっと少ない場合もありますが、基本的にはこういう感じです。
抗精神病薬の場合は、太りやすかったり糖尿病のリスクがあったり、ドパミンを抑えるのでパーキンソン病のような症状が出るんですね。
それをパーキンソン症状と言ったりするんですけども、手が震えたり、顔が硬くなる仮面様願望、歯車様固縮、小刻み歩行、そういう症状が出たりするので調整が必要です。
あとはアカシジアですね。足がむずむずするとかそういうのもあったりします。
あとジスキネジアと言って、口が動いてしまうこともあったりします。
薬の調整が結構難しいんですよね。
うつを抑えるためには薬が必要だし、躁を抑えるためにも薬が必要。
再発予防のためにも薬を使ってあげる必要があるんだけど、長く使っていても副作用でやすかったりするので、薬剤調整は結構難しかったりします。
◾️再発率が高い
基本的には躁うつ病は再発率が高いんですよね。だから再発予防も含めて薬を飲み続けなきゃいけないんですけども、副作用の問題も結構あったり、眠かったり、糖尿病のリスクがあったり、太りやすかったり、足がムズムズしたり、飲み続けるのも結構難しいし、自分が病気だと受け入れるのも結構難しいです。
一生の病気とも言えるので、受容の問題があったりします。
この受容の問題というのも、すぐ受容できるわけじゃないんですよ。それは皆そうなんですよね。
僕だって、こんな偉そうなこと言っておきます。言ってますけど、突然ですね、あなたは胃がんですねとかがんですねとか言って、余命5年ですねとか言われたら、ああそうですかってすぐ受容できることはないですね。
あと5年か。じゃあYouTubeはこれぐらいで畳んで、残りは貯金を使って海外旅行行きますとか、そんなふうには絶対ならないですよ。本当ですか?とか言って、悲しんだり怒ったり、先生は先生が言う意見はよく分かるんですけど、ちょっと別のところへ行かせてください、セカンドオピニオン行かせてくださいとか言って否認をしたり。
僕だけには何か良い治療法ありませんかとか、僕、貯金があるので良い民間療法を知りませんかとか取引したりして、病気を受け入れられないんですよね。最初はそうなんですよ。僕だってそうだということですね。
こういうものを経て受容に至るんですけれども、そういう過程の中で治療が脱線したりとか、色々なトラブルが起きたりするっていうのも、双極性障害、まあ全般的にそうですけど病気でよく見られることかなと思います。
◾️周囲の理解困難・孤独
あとは周囲の理解が困難なんですよね。心の病気は理解するの難しいんですよ。
うつの人はわかりやすいんですよね。元気ないなと目に見えて明らかなんだけど、元気ないなと思ったら突然元気な時もあったりとかして。
周りの人はよく分からないし、どう扱っていいか分からなかったり、元気な時にトラブルを起こして喧嘩になったりするんですよね。
そういう時にこの人何なんだとなって友達が減っちゃう。周囲から誤解されたまま縁が切れて孤独になったりする。
自分自身もその病気のこともよく分からないと。どこまでが病気で、どこからが自分の過ちだったのかわからなくなってしまって、自尊心を失って傷ついたり、自分を信じられなくなったりすることが起きます。
◾️治療のゴール
基本的にはどういう心持ちになったらいいかってことなんだけれども、精神科の治療のゴールというのは、不安やトラウマに支配されないということなので、基本的には仕方がないんだな、心の病気ってそういうものなんだなということなんですよね。
「生まれてきてよかった」と思える瞬間が一回でも多ければいいということを目指すということなんですけど、これは突然言われても「いや、無理でしょう」と思うわけですよね。
「なんでこんなこんな嫌な理不尽な思いをしているのに、仕方がないと思わなきゃいけないんだ」
「こんなに苦しい闘病生活の中、なんで生まれてきてよかったと思わなきゃいけないんだ」となるんですけれども、そういうことですね。
でも、そういう中で病気を受け入れたり、理解していったりしていく中で、自分の人生をもう一回こう理解し直した上でやり抜いていくということなんですけども、なかなかそこまで持っていくのは難しいです。
こういう状態に持っていくために、躁やうつでもない時の再発予防期間にカウンセリングなどをしながら受容に至る道を学んでいくということなんですけど。
精神科の治療は、薬物療法とカウンセリング、精神療法と、あと福祉導入という3本柱であるんですけれども、カウンセリングの肝はここだということになります。
★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)