1 窓は夜露に濡れて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人一人
涙流れてやまず
2 建大(けんだい) 一高 旅高(りょこう)
追われ闇を 旅ゆく
汲めど酔わぬ 恨みの苦杯
嗟嘆(さたん)干(ほ)すに 由(よし)なし
3 富も名誉も恋も
遠きあくがれの日ぞ
淡きのぞみ はかなき心
恩愛(おんあい) 我を去りぬ
4 我が身容(い)るるに狭き
国を去らむとすれば
せめて名残りの花の 小枝(さえだ)
尽きぬ未練の色か
5 今は黙して行かむ
何をまた語るべき
さらば祖国 わがふるさとよ
明日は異郷の旅路
明日は異郷の旅路