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『弱者男性1500万人時代』精神科医目線で語ります

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00:00 OP
00:44 弱者男性とは
06:53 弱さを語れない、妻からのDV
09:38 労働が奪われる
11:38 弱者男性を取り巻く4種類の人間
️12:55 どうしたら良いのか
️17:16 本日の宿題

本日は、トイアンナさんの本『弱者男性1500万人時代』という本を読んだのですが、私見も込めて弱者男性について解説してみます。

この本、めちゃくちゃ面白くて、めっちゃ読んだんですけど、すごくいい本なので、この動画を見て関心を持った方はぜひ購入していただきたいなと思います。
案件動画ではもちろんございません。

◾️弱者男性とは

弱者男性とはどんな人なのかということですけど、一般的な定義だと、例えば年収が低い、年収が300万円前後だったり、コミュニケーション能力が低い人たち、友だちが少ない、恋人がいない、今までいたことがない、外見が悪い人たち、という言い方に簡単に言うとなるということです、弱者男性とは。

この動画をなぜ撮ろうかと思ったかというと、先に言うと、先というか途中で、本編が始まった後に言ってしまうんですけど、前回ぐらいに、弱者男性の人生というのを僕はサラッと撮ったんです。
サラッと撮っちゃったんだけど、そうすると多くの批判のお返事をいただいたんです。

解像度が低い、それぐらいの感じで動画にするな、と言われて、ありがたいお叱りの言葉ですよ。
色々な人が見てくれてるんだなと思って感動したというか、自分ももっと頑張っていかなければなと思ったんですけど。
そのリベンジというわけじゃないですけど、補足も兼ねて動画を撮っています。

前回は定義が弱かったのと、益田は弱者男性じゃないと僕その時言ったんですけど、なぜ僕は弱者男性じゃないと言ったかというと、年収が低いことはなく、コミュ力は低いかもしれないですね、コミュ力は低いかもしれないけどそこそこあって、家族がいる、結婚している、と。
で、外見が悪くもないかなと。

これを言うと「益田、お前調子乗ってるな」と言われるんですけど、まあまあいいでしょうこれは。あんまり言うのも変ですし。

この本の中ではもうちょっとしっかり定義されていて、主にはこの3つなんですけど、そこに付随して、障害、身体疾患及び精神疾患がある、発達障害、IQの問題がある、境界知能である、虐待歴がある、貧困家庭で育った、ヤングケアラーだった、宗教二世だ、そういう問題が色々重なっているんだろう、と。
こういう人たちもやはり弱者男性を自認しているだろうということが語られていました。

統計的なデータ等からもそういうカテゴリーをした時に、兄弟の中に障害者がいるきょうだい児である、3K労働者だ、そういう弱者にカテゴリーをして、そこからフェルミ推定をしていった数字が1,500万人だったりするし。
自認する人、アンケートを取ったときに弱者男性を自認した人の割合を日本の人口統計で掛けてみると1,500万人だったということのようです。
人口の8分の1ですね。
8人に1人は弱者男性を自認しているということになるということです。

かなりすごいんです。
この国は弱い男を救わない、データで読み解く弱者男性国家、貧困コミュ障毒親発達障害、未婚男性の幸福度は先進国最下位、男性の自殺者は女性の2倍いる、孤独死の83.1%が男性、そして真の弱者は訴えることすらできない、弱者男性の75%は自分を責めているということのようです。

これSPA!のアンケートなんですけど、3.6%は女性が悪いと思っている。
よくネットで弱者男性は女性に対して攻撃的だ、と偏見を持たれがちですけど、全体の3.6%しかいないと言うことです。
ネットでフェミニストと闘ってるミソジニーのような人たちは、弱者男性の中の3.6%で、実際いる弱者男性に該当する人たちや弱者男性を自認している人たちの75%は、自分が悪いんだという風に思っているということです。

そして彼らは、自分で弱さを訴えることができないし、世間にも馬鹿にされてしまう。
差別されやすい、いじめの対象になりやすい、ネットで馬鹿にされやすいんです、チー牛と言ったりして。
差別されてるし、見えないようにされているということになります。

確かにそういう目で見ると、精神科の患者さんの中で弱者男性に該当する人は多いです。
本当に痛いくらいよくわかります。

弱者男性というのは弱者と認められにくいんです。
会社でも、頑張れ、と言われ続けてるし、実際社会的支援が少なかったりするし、女性にはあるものが男性にはなかったりします。
細かいものをいっぱい言ったら色々あります。
法的にも女性の方が優遇されているものとかはあります。
この本の中では書いてました。
もちろん男性の方が優遇されてるだろうというものもあるとは思いますけど。

◾️弱さを語れない、妻からのDV

あとは弱さを語ることは男らしくないみたいな言い方をされてます。
実際、女性の側は、弱さを語ってもいいんだよ、と言うかもしれないけど、弱さを語る男の人を愛する女性はいますか、というと、実際いないんじゃないかみたいな反論があったりします。

軽んじられる、妻からのDVというのがあって、確かに奥さんからDVを受けている人たちというのがいるんだけど、訴えられないんです。
訴えたり、病院で相談しても、もうちょっとコミュニケーションを取ろうよ、と言ってスルーされることが多いみたいなことも言っています。

男性の5人に1人が奥さんからのDVを経験してるんじゃないか、と。
そしてDVを受けた男性のわずか22%しか相談できない。
女性の場合は47%ぐらいが相談できるんだけれども、男性の場合は22%にしか相談できなかったと。
これは京都府の「配偶者などからの暴力に関する調査」というところから、男女1,000人ずつのアンケートから出たみたいですけれど。

確かにな、と思います。
考えてみれば、僕も臨床の中で、それ奥さんからのDVですよね、心理的DVですよね、という言い方をそんなにしてないなと思いました。

本人もDVみたいな言い方をしないので、うちの奥さんに困ってしまって、うちの奥さんが病気で、という言い方だけど、これは普通にDVですよね。

奥さんが病気や通院中かもしれないけれども、病気を盾にしたDVですから困ってしまう。
それでうつになって来る男性の患者さんもたくさんいますし、確かにこれはあまり可視化されてないなと思いました。
たくさんいるにもかかわらず、確かに言語化されてないな、見える化されていないなと思いました。

とても難しいんですよね。
自分はもう離婚したいと思ってるけれども、財産が半分になってしまう、親権を取られてしまうなどがあります。
奥さんはずっと働いていなくて、専業主婦で、家で家事をしたことが一回もなかったけれども、やってくれよとちょっと言っただけで、言葉のDVだと言って通報されてしまうことがあります。
それはそれで気の毒だなというケースもたくさんあります、確かに。

◾️労働が奪われる

あとは労働が奪われるということがあって、例えば専業主婦の人、実家にいる、旦那さんがいることで安い給料でも働けるんですよ。
働けるということが逆に男の人の仕事を奪っているとも言えるわけで。

妙に安売りをしてしまうせいで男の人の仕事を奪ってるという風にも見えるみたいなことも書いてました。
なるほどなと思います。

趣味で飲食店をやってるお店ってありますよね。
趣味でお店をやっている。
オーナーさんがお金持ちだったり、土地持ちだったりして、原価を無視して大盛りを出す、高級なお寿司屋さんを出す、喫茶店をやってるなどがあるんですけど、そうすると真っ当にやっている商売がうまくいかなくなってしまうというやつです。

そういう形で適切な市場競争が行われなくて、結果的に、女の人が安く働いてしまうから、男の人が働けなくなってしまう。
そういう働きやすい仕事が逆に安くなりすぎて働けなくなってしまうことがあったりします。
これはとてもややこしいんです。
説明がややこしいんですけど、あるなと思います。

精神科の領域でも、例えば心理士さんのカウンセリングで、ちゃんとやろうと思ったら、1回1万円とか取らないと採算が合わないんですけど、そこに行政のサービス、行政がちょっとお金を入れて無料のカウンセリングサービスがあると、悪貨は良貨を駆逐するみたいな形で市場競争が行われなくなってグチャグチャになってしまうことがあったりするなと思います。

◾️弱者男性を取り巻く4種類の人間

弱者男性を取り巻く4種類の人間がいると言って、僕らみたいな①代弁者、知識人だったりする代弁者、研究者、代弁者というのと、②弱者代表という人達がいる。
③救われやすい弱者、自分たちが弱い人間だと言いやすい人と、④最後の弱者と言って見えなくされてる無視されてる人達という4種類ぐらいに分けられるんじゃないかと。

この代弁者と弱者代表というのは、一方的な決めつけを行う。
一方的に弱者男性とはこういうものであるということを言いがちであるということを言ってました。
僕自身もそうだなと思って、気を付けなければいけないなと思います。

代弁者も、お前たちわかってないだろう、という気になるし、弱者男性代表に対しても、代表になって目立つことによって弱者男性を抜けているわけです、自称弱者男性になってしまって、それを金儲けのダシにしてるんじゃないかみたいな形で信用できないということがあるということも言っていました。確かにね。

◾️どうしたら良いのか


★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)

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