MENU

Fun & Interesting

世界で拡散!オーケーブーマー現象とは?【豊島晋作の “人に話したくなる” 国際ニュース】(2019年11月19日)

テレ東BIZ 332,823 lượt xem 5 years ago
Video Not Working? Fix It Now

いま海外のSNSなどで大きく広まっている“オーケー・ブーマー現象”とは? 何故日本では知られていないのか? テレビ東京前ロンドン支局長の豊島晋作が映像を交えながら徹底解説。

今月、ニュージーランド議会で、若い議員が温室効果ガス削減法案について演説中、議場で年上の議員からヤジを受けた。その際、若い議員がヤジに対して切り返したときに言ったフレーズが「オーケー・ブーマー」(OK BOOMER)である。ヤジを沈めた若手議員はヤジを退けて淡々と演説を続けたが、この出来事をきっかけに「オーケー・ブーマー」は若い世代の年上世代への苛立ちを象徴する言葉として世界中で拡散した。

ブーマーとはベビー・ブーマー世代を指す。各国でばらつきがあるが、世界を見渡したときに広い意味では50歳代後半から70歳代を指すと見られる。「オーケー・ブーマー!」とは、さながら「年上世代は黙っておいてくれ!」という意味であり、気候変動問題をめぐる若い世代の年上世代に対する怒りにとどまらず、若い世代の経済的な不満を年上世代に訴える言葉ともなっている。

オーケー・ブーマーを拡散させている若者たちの声は、スウェーデン人の16歳の環境活動家=グレタ・トゥンベリさんの主張に重なる部分がある。一方、ブーマー世代からはこうした若い人々の意見には批判的な声も出ている。その象徴的な批判がロシアのプーチン大統領から飛び出した。「“世界はそんなに単純ではない”と、誰もグレタに教えなかったのだろう」と痛烈にグレタさんを批判した。

しかし、オーケー・ブーマーをめぐる世代間対立は環境問題にとどまらず、経済問題という側面も持つ。先進国でブーマー世代が育ったのは5-10%近い高度成長期の時代と重なる。しかし今のミレニアル世代が育ったのは低成長あるいはゼロ成長の時代だ。非正規雇用につく若者も多く、将来には不安がある。自分たちは十分な年金を受け取れるのか。ブーマー世代は十分な年金も社会保障も受け取って逃げ切るかもしれないが、自分たちにはそんな安定した将来はない。そんな若者たちは、ブーマー世代の考え方には共感できず、むしろ反感を覚えているのかもしれない。しかもこれから自分たちやその子供たちが生きていく地球は、年上世代の経済活動で汚染され、気候変動の危機に直面している。 若い世代のそうした考えが、オーケー・ブーマーの広がりの背景にあると見られる。

では日本はどうか。実は日本は海外とは状況が全く異なる。内閣府の国民生活意識調査では、若い世代の方が年配世代よりも生活への満足度が高いのだ。日本では欧米に比べ、今のところ雇用環境が良いことに加え、格差の拡大がまだそこまで激しくないことが背景となっている可能性がある。実際、日本では欧米で見られる若者世代を中心とした暴動やデモはほとんど見られない。
しかし、だからといって日本の若者たちが将来もずっと大人しいままとは言えないかもしれない。社会保障費は増大し、現役世代の負担は今後も増えるからだ。

そんな日本に、このオーケー・ブーマー現象はどんな示唆を与えてくれるだろうか。

#オーケーブーマー #okboomer #テレ東 #世代間対立 #秋元玲奈 #豊島晋作 #プーチン #グレタ #格差 #気候変動 #オーケーブーマー現象 #社会現象 #若者の怒り #ベビーブーマー#babyboomers

▼豊島晋作のテレ東ワールドポリティクスは「テレ東BIZ」で配信中(入会月無料)▼
https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/world?utm_source=youtube&utm_medium=meta&utm_campaign=world_yt_ofMeCs_q5Hc

Comment