長崎市の坂本秀夫さんは73歳だった2023年4月16日夕方、自宅から散歩に出たまま行方不明になった。「軽度」の認知症だった。
2022年の1年間で認知症やその疑いがあり、行方不明者として警察に届け出があった人は全国で延べ1万8709人。この10年で倍増した。
警察による捜索が打ち切られる中、残された家族による手探りの捜索が各地で続けられている。耐え難い喪失感。見つかるまで終わることはない。
誰もが認知症になり得る時代。私たちの身近で相次ぐ「認知症行方不明事案」の現状を追った。
【認知症行方不明者に関する情報】
① 坂本秀夫さん(当時74)
2023年4月16日午後4時ごろ、
長崎県長崎市新中川町の自宅から散歩に出たまま行方不明。身長150cm。
<当日の服装>
・紺色のトレーナー
・黒の長ズボン、スニーカー
・紺色の野球帽
→情報提供先:長崎警察署 (095-822-0110)
② 荒川泰子さん(当時59歳)
2023年8月8日早朝、
鳥取県米子市の自宅を出たまま行方不明。身長155cm。
<当日の服装>
・ボーダーのTシャツ
・黒のズボン、靴
・腕時計
・ショルダーバッグ
→情報提供先:米子警察署 (0859-33-0110)
③ 桑添正夫さん(当時77歳)
2008年11月29日夕方、
青森県三戸町の体育施設「アップルドーム」を出たまま行方不明。
身長151センチ。腹部に盲腸と脱腸の手術痕。
<当日の服装>
・黒のハイネックセーター
・グレーのズボン
・ベスト型のダウン
・チェック柄の帽子
・金色フレームの眼鏡
→情報提供先:三戸署(0179-22-1135)