◆F.プーランク:「シテール島への船出」 変ホ長調
F.プーランク(1899-1963)はアンリ・ラヴァルの映画「アメリカ旅行」の作曲を引き受け、その中から「シテール島の船出」が生まれる。彼はA. ヴァトーの絵画を鑑賞した際にインスピレーションを受けて、船出の浮き立つさまをヴァルス・ミュゼットの大衆音楽のスタイルでこの曲を作曲した。ドビュッシーもこの絵画に影響を受け、前出の「喜びの島」を作曲している。
(解説:長井健太郎)
PROFILE
◆長井 健太郎(ピアノ)Kentaro Nagai, piano
4歳よりピアノを始める。15歳で高校留学のため単身カナダへ渡る。バンフ音楽祭出演など地域への音楽貢献が認められ、キャンモア市より市長賞および市民栄誉賞を受賞。2005年ロンドンへ移り英国王立音楽大学へ奨学生として入学。学士・修士課程を首席で卒業。英国より国家演奏家資格を授与される。2016年にスペイン・バルセロナに拠点を移し、以前より深く関心のあったスペイン音楽の探求のためリセウ音楽院で学ぶ。ソロ活動のほか、室内楽にも熱心で多くの音楽家と共演。2010年に英国で最も活躍した室内楽ピアニストに贈られるGeoffrey Parson Memorial Awardを受賞。後進の指導にも意欲的で、英国、スペインをはじめ多くのマスタークラスで指導。Chelsea Academy(英国)、Music International Academy HK(香港)等でピアノ講師及び副主任を務める。 川西市出身で、児童合唱団の一員として川西市民オペラ「カルメン」等に出演。2007年より帰国時にみつなかホールでリサイタルを開催する等、地元の音楽シーンへの関わりも深い。 これまで浜鍜宏子、Susanne Ruberg-Gorodn, Gordon Fergus-Thompson, John Blakely, Josep Colom の各氏に師事。
www.kentaronagai.com
◆杉林 岳 (ピアノ) Gaku Sugibayashi, piano
桐朋学園大学音楽学部学士課程ピアノ科修了後、渡欧。ウィーン市立音楽芸術大学リート・オラトリオコレペティション科修士課程並びに器楽コレペティション科修士課程、室内楽大学教育課程を首席で卒業。国内外のコンクールで多数受賞。セレーノ・ミュージックエンタープライズより2つのアルバム『Lyric』『Live in Osaka』がリリースされている。
2021年に拠点をウィーンから大阪へ移し、声楽家の杉林貴子とともにエーデルベルク音楽教室を設立。西日本を中心にソリスト・室内楽奏者・声楽伴奏者として活動する傍ら、ピアノ講師・コレペティトールとして後進の指導にも力を注いでいる。
川西市みつなかホールとは、川西市民オペラ「ヘンゼルとグレーテル」の子役、フレッシュ・コンサートへの出演、また自身の第一回ソロリサイタルをみつなか文化サロンにて開催するなど、縁が深い。
2023年9月10日(日)15:00開演 川西市みつなかホール