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【神宮寺法話会】「死を見つめて生きる」円覚寺派管長 横田南嶺老大師 | 令和6年9月

【神宮寺】浅間温泉 8,709 lượt xem 2 months ago
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令和5年に引き続き、円覚寺派管長 横田南嶺老大師の3回目の法話会です。

今回は「死をみつめて生きる」と題して、仏教の死生観を交えながら幸せな最期を迎える生き方についてお話いただきました。
今こうして生きていられることを幸せと感じる心、感謝の心、施す心。これらの生活での実践が、幸せな最期だけでなく、幸せな人生を送る秘訣であると、わかりやすくわたしたちに説いて下さっております。

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令和六年九月二十八日 神宮寺法話配布資料

わき目をふらず 華をつみ集むる かかる人をば 死はともない去る まこと 睡りにおちたる 村をおし漂す 暴流(おおみず)のごとく(法句経四七)

虚空(そら)にあるも 海にあるも はた 山間(やまはざ)の窟(あな)に入るも およそこの世に 死の力の およびえぬところはあらず(法句経一二八)

「尊い方よ。尊師は、この小さな町、竹藪の町、場末の町でお亡くなりになりますな。尊い方よ。ほかに大都市があります。例えば、チャンパー、王舎城、サーヴァッティー、サーケータ、コーサンビー、バーラーナシー(ベナレス)があります。こういうところで尊師はお亡くなりになってください。そこには富裕な王族たち、富裕なバラモンたち、富裕な資産者たちがいて、修行完成者(ブッダ)を信仰しています。かれらは修行完成者の遺骨の崇拝をするでしょう。」
「アーナンダよ。そんなことを言うな。アーナンダよ。〈小さな町、竹藪の町、場末の町〉と言ってはいけない。」(『ブッダ最後の旅』より)

「生は寄なり、死は帰なり」『淮南子』
「人は天地の本源から生まれて暫くこの仮の世に身を寄せるに過ぎないが、死はこの仮の世を去ってもとの本源に帰ることである」『広辞苑』より

たらちねに よばれて仮の客に来て  心残さず 帰るふるさと(沢庵禅師)

シャボン玉飛んだ屋根まで飛んだ 屋根まで飛んでこわれて消えた シャボン玉消えた 飛ばずに消えた うまれてすぐにこわれて消えた 風 風吹くなシャボン玉飛ばそ(野口雨情)

私たちは仏心という広い心の海に浮かぶ泡の如き存在である。生まれたからといって仏心の大海は増えず、死んだからといって、仏心の大海は減らず。私どもは皆仏心の一滴である。一滴の水を離れて大海はなく、幻の如きはかない命がそのまま永劫不滅の仏心の大生命である。人は仏心の中に生まれ、仏心の中に生き、仏心の中に息を引き取る。生まれる前も仏心、生きている間も仏心、死んでからも仏心、仏心とは一秒時も離れていない。(朝比奈宗源)

江戸時代に尾道の済法寺に住職をした物外和尚(1794~1867)の逸話
花は根に帰ると聞けば我も又生まれぬさきの里に帰らん
朝比奈宗源老師

苦しい時には苦しんで苦しんで死んでいきなさい。無理に苦しむまいと努力する必要などは何も無いのだから苦しんで死んでゆけばいいのです。
松原泰道師

生まれる時も自分が生まれたいように生まれてくる人はいないでしょう。同じように死ぬ時も自分の思うように死ぬことなどは無理な話です。
柴山全慶老師

死は死に任せ、苦しいままにもだえるままに逝くところがたくまぬうるわしい死に方であって、その方がお芝居気がなくて好ましいという説があるが、その通りでしょう。どんな死に方であってもよい。その人自身にとって一点の疑いもなく悲喜好悪をこえてドシンと肚が坐っていれば苦しみもだえて死ぬのもまた一段と風流と言うべきではないでしょうか。
倶会一処 行く時は別れ別れに違えども 流れは同じ蓮の台に
吉野山 ころびても亦 花の中 (柳宗悦)
臨死体験者 最後に自分というものが世界と一体化する。
「自分はずうっと落ちていく雪のようなもので、最後に海にポチャンととけて自分が無くなってしまう。そして最後に自分は海だったと思い出す」
「死ぬというのは、夢の世界に入っていくのに近い体験だから、いい夢を見ようという気持ちで自然に人間は死んでいくことができるんじゃないか。」
(立花隆『死はこわくない』)

五木寛之 『大河の一滴』
すべての人は大河の一滴として大きな海に還り、ふたたび蒸発して空に向かうという大きな生命の物語を信じることにほかならない

「みなさんおせわになりました おさきにしつれいいたします いろいろめいわくかけました なにとぞおゆるしくださいな あのひとこのひとありがたく りょうてあわせてまいります みなさんほんとにありがとう」(鈴木格禅)
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