2024年 6月撮影 群馬県→埼玉県→東京都
JR八高線 高崎→高麗川の後面展望となります。
都心から比較的近郊にありながらローカル感を感じれる名路線でしゅ。
以下Wikipediaより(2024年9月)
八高線(はちこうせん)は、東京都八王子市の八王子駅から群馬県高崎市の倉賀野駅までを結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。実際の運行は倉賀野駅を始発・終着とする列車はなく、同駅を経由する全列車が高崎線に乗り入れて高崎駅を起終点としている。
概要
東京都多摩地域南西部の八王子市から北上し、埼玉県の西部および北西部を経由して群馬県南部の高崎市を結ぶ路線である。関東山地東麓を経由して全長92.0kmを結ぶ。全線単線であり、沿線には昭島市や福生市、飯能市、大里郡寄居町、藤岡市といった都市が存在する。開業時は1か所だけトンネルがあったが、2024年現在は全線に渡ってトンネルは一切なく、これは地下トンネルや海底トンネルを含むトンネルが1つもないJRの在来線では路線単位で最長である。
東京都内のJR線では最後まで非電化のまま残されていたが、1996年(平成8年)3月16日に埼玉県日高市の高麗川駅より南側が電化された。その際に運転系統は高麗川駅を境にして南北で完全に分断され、高麗川駅以南の列車は川越線との直通運転を行うようになった。そのため便宜的に、高麗川駅以南の電化区間については八高南線、高麗川駅以北の非電化区間については八高北線といった表現を用いることがあるが、ともに実際の旅客案内では使用されない。なお、1934年(昭和9年)の全線開通前は区間こそ異なるものの八高南線・八高北線ともに正式な路線名として用いられていた(歴史節を参照)。高麗川駅以北の区間は埼玉県内では唯一、かつ群馬県内ではわたらせ渓谷鉄道線とともに数少ない非電化区間となっている。
また、沿線17市町で構成し、JR東日本などへの要望活動や八高線の利用促進を行う団体名は一部区間の電化後の2019年現在も「八高線電車化促進期成同盟会」(事務局は埼玉県比企郡ときがわ町)であり、全線電化を働き掛けている。
全線が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、およびIC乗車カード「Suica」の首都圏エリアに含まれている。なお東京近郊区間であるものの、東京都を走るJR路線で唯一の地方交通線で、電車特定区間の対象外路線であり、運賃は地方交通線の運賃が適用されている。
旅客案内で使用されるラインカラーは八王子駅 - 高麗川駅間ではグレー(■)、高麗川駅 - 高崎駅間ではメタリックブラウン(■)であるが、高麗川以南の電化区間の電車には橙色とウグイス色(■■)の帯が巻かれている。
路線データ
路線距離(営業キロ):92.0km
管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
軌間:1,067mm
駅数:23(起終点駅含む)
八高線所属駅に限定する場合、中央本線所属の八王子駅、青梅線所属の拝島駅、高崎線所属の倉賀野駅の3駅が除外され、20駅となる。
交換可能駅:越生駅・竹沢駅・折原駅・用土駅・松久駅・丹荘駅・北藤岡駅を除く各駅
複線区間:北藤岡駅 - 倉賀野駅間(高崎線との共用区間)
電化区間:八王子駅 - 高麗川駅間、北藤岡駅 - 倉賀野駅間(直流1,500V)
北藤岡駅 - 倉賀野駅間は高崎線との共用区間だが当線の列車は気動車で運転
最大勾配:20‰
閉塞方式
特殊自動閉塞式(軌道回路検知式):八王子駅 - 群馬藤岡駅間
自動閉塞式(特殊):群馬藤岡駅 - 北藤岡駅間
自動閉塞式:北藤岡駅 - 倉賀野駅間
保安装置:ATS-P
最高速度:85km/h(高崎線共用区間を除く)
運転指令所
八王子指令室:八王子駅 - 高麗川駅間
高崎総合指令室:高麗川駅 - 北藤岡駅間
運転取扱駅(駅が信号を制御):八王子駅・拝島駅
準運転取扱駅(入換時は駅が信号を制御):毛呂駅・寄居駅・群馬藤岡駅
大都市近郊区間:全線(東京近郊区間)
IC乗車カード対応区間:全線(Suica首都圏エリア)
八王子駅 - 高麗川駅間は八王子支社、毛呂駅 - 倉賀野駅間は高崎支社の管轄であり、高麗川駅 - 毛呂駅間(八王子駅から約33.5km)に支社境界がある。
歴史
改正鉄道敷設法別表第51号に予定線として「東京府八王子ヨリ埼玉県飯能ヲ経テ群馬県高崎ニ至ル鉄道」と掲げられていた。なお、寄居と高崎の間は私鉄の東上鉄道も建設構想を持っていたが(「東武東上本線#歴史」参照)、鉄道省が八高線を直轄事業として取り上げたことから、東上鉄道の後身の東武鉄道は高崎以遠も含め、建設を断念した。
八高北線と八高南線として両端から着工し、1934年の全線開通と共に両線を合わせて八高線となった。
使用車両
現在は高麗川駅を境に、電化区間の八王子側は電車、非電化区間の高崎側は電化されている北藤岡駅 - 高崎駅間の高崎線共用・乗入れ区間を含めて気動車による運転となっているが、八高線電化前は全線で気動車が運用されていた。ここでは電車と気動車に分けて記載する。
電車
電化区間である八王子駅 - 高麗川駅間は、全て片側4扉の通勤形電車4両編成での運転である。
八王子駅 - 高麗川駅 - 川越駅間の電車
川越車両センター所属で、扉の半自動化などの対策を施された寒冷地仕様の車両が使用されている。現行のステンレス車両は車体に橙色とウグイス色(■■)の帯を巻いている。八王子駅 - 高麗川駅間では夏と冬の期間限定で主に列車交換時や長時間停車時を中心にドアの開閉を半自動式(ボタン操作で開閉)としていたが、2006年12月1日からは通年で半自動扱いとなった。
現在の使用車両
E231系3000番台
205系と209系3000番台の老朽取替用として2017年から2019年までの間に4両編成×6本が投入され、2018年2月19日に営業運転が開始された。中央・総武緩行線からの転用改造車である。
209系3500番台
205系と209系3000番台の老朽取替用として2018年に4両編成×5本が投入され、同年5月7日に営業運転が開始された。同じく中央・総武緩行線からの転用改造車である。
過去の使用車両
103系の塗色はウグイス色一色。ただし、車両不足などにより他区の違う色の103系を借入したこともある。
103系3000番台
1985年の川越線電化の際に投入されたもので、4両編成×5本が在籍していた。仙石線で用いられたモハ72形・クハ79形アコモデーション改良車の下回りを103系のものに更新した車両。ハエ53編成による2005年10月2日の「川越線電化20周年号」と同月12日の車両故障による臨時運用をもって営業運転を終了した。
103系3500番台
209系3000番台と同様、1995年度末の八高線八王子駅 - 高麗川駅間の電化完成にともなう増備車。4両編成×1本が在籍していた。京葉線と京浜東北線で使用されていた車両を改造した車両。2005年3月で運用を終え、翌月付で廃車となった。
205系3000番台
103系の老朽取替え用として2005年に4両編成×5本が投入された。20両全てが山手線からの転用改造車。先頭車は全て中間車サハ205からの改造。2018年7月15日にて運用を終了した。
209系3000番台
1996年の八高線八王子駅 - 高麗川駅間の電化完成に伴う増備車として、4両編成×4本が製造された。八高線電化に向けて新造された電車としては歴代唯一。2019年2月27日にて運用を終了した。
209系3100番台
103系の老朽取り替え用として2005年に4両編成×2本が投入された。このうちハエ71編成の中間車2両以外は東京臨海高速鉄道で6両編成の10両化にともなって余剰となった70-000形を買い取り、改造したものである。2019年10月に一度撤退したが、2019年12月から再び運用されている。2021年12月25日に運用を離脱し、2022年1月9日の特別運行をもって運行を終了した。
高麗川駅 - 倉賀野駅間
高麗川から川越線が当線から右手に分かれてゆくが、川越線との間に約45度の角度で分かれる線路がかつてあった。それは太平洋セメント埼玉工場への専用線で、2009年7月当時は踏切部分で分断され、車止めが立っていたり、レールが残されていたりしていた。地元、日高市に跡地が買収されてポッポ道と呼ばれる遊歩道として完成し、一部にレール・警報機・遮断機が残されている。その廃線跡を眺めながら、八高線はそのまま北上する。高麗川を渡り、しばらくすると左手に埼玉医科大学と同病院の白い大きな建物が見えると、毛呂駅である。入間郡毛呂山町の市街地を抜け、間もなく右から東武越生線が並行してきて複線のようになり、越生駅に着く。越生からログハウス風の駅舎を持つ明覚駅を過ぎ、八高線で駅間距離が8キロと最長の山間区間に入り、市街地に出たところで東武東上線を跨いで左にカーブし、小川町駅に着く。小川町駅は折り返し列車もある拠点駅である。
東武東上線を左に並走させながら再び2キロほどを複線のように走り、東上線が左に分かれて当線の上を跨ぐと、間もなく竹沢駅である。この辺りからは山村の風景が広がり、半径250メートルの曲線と20パーミルの勾配で標高150.6mの峠を越えて単式ホームの無人駅である折原駅を過ぎる[60]。左カーブで鉢形城跡を右手に見たところから視界が開け、右カーブして荒川に架かる荒川橋梁を渡る。列車は再び半径300メートルの曲線で右にカーブすると、秩父鉄道の下をくぐって寄居駅に到着する[61]。寄居駅は本路線と、東武東上線、秩父鉄道の乗換駅だが、竹沢駅手前で分かれた東上線は、当線とは反対方向の東側から駅に入り、同駅を起終点とする。当線と東上線ホームの間には秩父鉄道のホームがあり、寄居駅を出てしばらく右に秩父鉄道を並走させ、三たび複線のよう[注釈 6]にして走る。関東平野西端部を走ってきた本路線だが、寄居駅から終着駅の高崎までは西端部を離れ、完全に平野の中を走る。
用土駅・松久駅と、交換駅が単式ホーム化された無人駅を過ぎ、高崎駅からの折り返し列車もある児玉駅に到着する。次の丹荘駅はホーム左手に空き地が広がっているが、これは同駅を起点とし1986年に廃止された上武鉄道の線路跡である。丹荘駅を出て神流川を渡って群馬県に入る。次の群馬藤岡駅は人口7万人の藤岡市の中心駅である。上越新幹線と上信越自動車道の下を潜ると信号場から駅になった無人駅、単式ホームの北藤岡駅に到着する。同駅は実質的な高崎線との分岐点であり、同駅を出てすぐに複線の高崎線に乗り入れる。上り列車の場合は、同駅の600メートルほど手前で中線に入り、150メートルほど手前で高崎線下り線を横断する。烏川を上下別線で渡り、日本貨物鉄道(JR貨物)の基地などが近い2面4線の倉賀野駅に到着する。線路名称上は同駅が当線の起終点だが、全ての列車が次の高崎まで走り、切欠きホームの3番線に到着する。
なお高崎線は電化路線であるため架線が張られているが、当区間を走る八高線の列車は気動車のため、当然ながら架線は使用しない。高崎駅では八高線の列車のみが入線する3番線も電化されている。また前述のように電化に際して旧横田トンネルの天井が取り払われた結果、当線には全線を通してトンネルが一か所も存在しない。
廃止停留場・信号場
南昭和仮乗降車場:小宮駅 - 拝島駅間(1944年開設 - 時期不詳・廃止)
小野信号場:北藤岡駅 - 倉賀野駅間(八王子起点 88.5km 北藤岡駅に併合)