指先で切れ味を確認するっていうのは、奇を衒ってるわけじゃなくて、そこに指があっていちばん手軽で簡単だからです。
ただ、動画内で薄皮一枚切ってるのはパフォーマンスです。
ふだんは触った感触で切れるか切れないかわかるので、わざわざ切りません。切るつもりじゃなくても皮一枚切れちゃってることはありますが。
この傷は1~2日でほぼ消滅します。
新陳代謝は素晴らしい。
包丁の場合は、刃先をここまで鋭くしなくても良く切れますし、こんな鋭さはニンジン1本ミジン切りにしただけでたぶん消滅します。だからふつうの包丁ではあんまり意味は無いです。
包丁の切れ味にとって現実的にもっと重要なのは、刃体を全体的に薄めて「抜け」をスムーズにしてあげることです。
全体の肉置きを整えてあげて、刃線際の肉もほど良く落としてあげたら、薄皮一枚切れるような刃先の鋭さが無くても実用的に十分によく切れると言える切れ味が、長続きします。
逆に刃先だけキンキンに鋭くしても、刃線際のモッコリ肉がついたままだと、切れ味はすぐに悪くなってしまいます。
肉置きを整えて刃線際の肉もしっかり落としてあげれば、最後に刃先をピンピンに鋭くする作業はそんなに手間じゃないので、研いだときぐらいはピンピンにしてあげていいですが、ピンピンで紙とかトマトはキレキレだけど刃線際はモッコリのままというのは、包丁ではヘタクソな研ぎ方です。