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【片麻痺者が動けないのはなぜ?④】寝起きから始まる脳の誤作動・健側の肩甲骨の過使用・麻痺側の身体が存在しない感覚で動くのが当たり前になってしまう!?

WillLaboのリハビリ講座 1,546 lượt xem 3 weeks ago
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今日のテーマは「脳の誤作動とイメージ」です。
結論は『本当に障害されている機能と残されているはずの機能をきちんと見極めましょう』ということです。見極めるためには「正常運動」の知識を持っておく事も大切です。

話の流れとして、今回も「Let's ケーススタディ 脳卒中リハビリテーション」の事例を取り上げます。お手元に書籍がある方は、下記の章を参照してください。

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◆Let's ケーススタディ 脳卒中リハビリテーション
p88 第3章:臨床ケーススタディ
日常生活に活かす脳卒中後片麻痺者への介入の考え方
1.麻痺側下肢が浮き上がる立ち上がりを姿勢調整から改善する
50代 男性 会社経営 右被殻出血 左片麻痺

p35 第2章:脳卒中後片麻痺者への介入のための基礎知識
2 行動分析② 座位姿勢

p32 第2章:脳卒中後片麻痺者への介入のための基礎知識
1 行動分析① 寝返り
▶左側臥位への寝返りの分析
▶右側臥位への寝返りの分析
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前回の動画で、脳卒中片麻痺での「歩けない・動きづらい」は“寝起き”から始まっていると解説してきました。

「50代 男性 会社経営 右被殻出血 左片麻痺」として、立ち上がる際に麻痺側の左足がヒュン!と浮いてしまう方をご紹介しました。

「脳の誤作動」は、身体の使い方を間違えて覚えてしまった結果生じると捉えています。

多くの片麻痺の方に、「非麻痺側の肩甲骨の過使用(Over Use)」が見られます。

左片麻痺の方を例に取ると、起き上がる際に、右の肩甲骨をぎゅっと後ろに引っ張る動作を採用されているのが見て取れます。

FIMの点数を上げたり、取り敢えず動ければ良いよねという感覚でいてしまうと、間違えた身体の使い方を覚えてしまい、常態化することに繋がります。これが「脳の誤作動」の原因になると思っています。

ヒトは色々なバリエーションで動く体験をしているので、肩甲骨を後ろに引きつけて起き上がる手段も決して間違いではありません。

しかし、その方法でしか動けていないと、それがデフォルトの身体の動きになり、脳に対する入力が変わってしまう。すると、脳は「これでいいんだ、正しいんだ」と思い込むようになり、誤作動を引き起こします。

このようなイメージのもと、自分が形作られると、修正の機会が与えられないまま過ごす事になります。

「非麻痺側の肩甲骨の過使用」が続くと、麻痺側の身体の感覚を見失ってしまい、脳は麻痺側の身体が存在しない感覚で動くことを恒常的に学んでしまいます。故に「脳の誤作動」が生じてしまうのです。
※p32 第2章:脳卒中後片麻痺者への介入のための基礎知識を参照

脳卒中片麻痺の方には、随意動作に伴うマヒがあります。
しかし、脊髄損傷や末梢神経損傷と違い、そのマヒの中身は、筋力低下が原因で発生しているものではありません。

筋肉をうまく使うことができない、或いは、動作を誤って遂行してしまうが故に、二次的に麻痺側の身体が分からない状況になってしまった結果生じているのです。

誤作動を修正する機会があれば、多くの片麻痺の方は今よりももっと楽に動くことができ、マヒ手の潜在能力・残存機能を引き出すことが可能になります。

「脳の誤作動」を修正するには、イメージを変えることが重要です。

麻痺足に荷重するのではなく、“座っている状態から肩甲骨の固定を緩めて、身体がふわっと起き上がる”という感覚を得ることが重要です。

脳は正確な感覚が入ってくれば、正確に反応できる余地を残しています。

脳幹・小脳に障害がある方は、姿勢調整に問題が出るので、きちんと身体を起こして立ち上がる練習からスタートする必要があります。

一方で、視床出血や被殻出血など、大脳皮質の上の方に障害を受けた方は、姿勢調整の機能は直接ダメージを受けていないはずです。ですので、8-9割の方は「脳の誤作動」を修正する事は可能です。

起き上がる際、「頭の重さが移動しながら身体がねじれていく」のを感じ取ったり、どこかに捕まって力づくで動くのではなく「ああ、ちゃんと楽に動けたな、この方がいいよね」という身体感覚を獲得したりするために、担当の療法士さんにやって頂くのがベストです。

ですが、ここが悲しい現実で、療法士自身が楽に動けるための「正常運動」を理解していなかったり、当事者の方が麻痺側の感覚を見失っているにも関わらず、「歩けるようになるために麻痺足はどういうふうにしたら良いんだろう?」と、あべこべでピントがズレた状態からけ出せなくなっていたりするのが今の臨床現場です。

片麻痺者の方が両足できちんと立てず、背骨が曲がって、常にどこかにしがみついているような状態なのであれば、先ずは身体がきちんと起こせるように誘導してあげる必要があります。

そして、ちゃんと麻痺足で立てるようになったら、今度は非麻痺側の足を少し前に出してみる。その際に、麻痺側に自然に体重が移るかどうかを確認し、練習する。

そういった流れでリハビリをしていけば、8-9割近くの片麻痺の方は下肢・上肢共に改善できると、僕個人の臨床経験から断言できます。

脳が誤作動を起こさないよう、正常な感覚や適切な運動を練習していくことが肝心です。

1:54 あかねさんコメント
3:40 脊髄小脳変性症
4:28 小脳の神経回路は8割使われず残っている
5:56 再生リスト:脊髄小脳変性症
7:08 非麻痺側の肩甲骨の過使用
9:09 麻痺側の感覚を見失う(p32)
11:17 肩甲骨の過使用の実例
15:09 脳卒中片麻痺は筋力低下ではない
16:32 脳は感覚に依存して動く
19:11 座位から肩甲骨を緩めてふわっと起き上がるのが重要
19:39 脳幹・小脳の障害
20:05 視床出血・被殻出血:姿勢機能は障害されない
21:19 療法士も正常運動を知らない
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■リハビリスタジオ WillLabo(ウィルラボ)
両国にある自費リハビリ施設です。
のべ40,000人もの利用者にリハビリテーションサービスを提供してきた熟練セラピストが、マンツーマンで質の高いリハビリを提供します。

■代表
山田稔(やまだ みのる)
・作業療法士
・国際ボバース講習会講師会議認定療法士 

臨床経験30年
医療機関で18年研鑽を積み、両国で起業し13年

■対応疾患
・脳卒中 片麻痺
・高次脳機能障害
・パーキンソン病
・変形性股関節症
・ガン悪液質症候群など
※その他障害や疾患もご相談下さい。

■ウェブサイト
リハビリスタジオWillLabo
https://willlabo.com/

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■注意
動画では臨床経験から得た経験や知識を元に情報発信をしています。
各自の身体状況は直接評価しないと分かりませんので、あくまでも参考情報としてご覧下さい。
動画内でご紹介した事例や自主トレの効果には個人差があり、すべての方に効果を保証するものではありません。
実践される場合は、安全を確保し、必要に応じて担当セラピストや主治医に相談の上、実施するようにして下さい。

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